800 (角川文庫 か 36-1)
800 (角川文庫 か 36-1) / 感想・レビュー
ばりぼー
「走る格闘技」と呼ばれる800メートル(TWO LAPS)に情熱を傾ける高校生を描いた性春小説。「ひとの背中見るのは厭だ」と言って、本能のままがむしゃらに突っ走る中沢と、緻密な計算のもと正確な「装置」であろうとする広瀬との激しいライバルストーリー…かと思いきや、一緒に酒飲んでセックスに明け暮れるという型破りな小説(笑)。高校生の頭の中は女のことばかりというのは真実ですが(笑)、もっと悶々として下さい。ろくに練習もしないで公園の裏で一発とか、いい加減にしろと言いたい。どっちが勝とうがどうぞお好きに(笑)。
2015/10/03
GaGa
いやあ~熱くなった(笑)800メートルは陸上の格闘技。まさに言いえて妙。若きエネルギーがスポーツだけに向かわないということも逆にリアルに感じられる。全部のラップを取って押し切って勝つ。こういう一見馬鹿な奴程魅力があり、広瀬が肘をあててくるのも頷ける。私は中沢のような奴が大好きだ(^^)。純粋に楽しめる佳作。いい青春小説です。
2012/03/22
TAKA
性春だな。恋愛と欲望との間には、何のつながりもなく、もともと無関係だ。人間だって同じ、接触があったって、そんなの、一瞬のこと。ひとりひとり無関係に生きている。広瀬の醒めたところと中沢の無鉄砲なところの調和がいい。高校生ならこれくらい羽目外してたほうがいいと思うけどな。まあ、時代かな。
2018/11/07
カカシ
★★ 再読。陸上競技の800m走に情熱を注いだ二人の男子高校生を中心とした青春小説。明るくて行動派な中沢と、クールで理論派の広瀬。対照的な二人の視点で交互に進むスタイルは、中々面白かったです。ただもう少し陸上について詳しく描いてあった気がしたのですが、思った以上に恋愛(性描写)部分が多くてちょっとガックシ。みんな奔放過ぎて、ワタクシ完全に置いてきぼり食らいましたよ。著者自身が800m走者だったみたいなので、もう少し陸上の方に描写を注いで欲しかったな。スポーツ小説という観点からはやや物足りない一冊でした。
2015/07/21
背番号10@せばてん。
2003年1月23日読了。性春小説、もとい青春小説。あらすじは忘却の彼方。
2003/01/23
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