眩暈を愛して夢を見よ (角川文庫 お 45-4)
眩暈を愛して夢を見よ (角川文庫 お 45-4) / 感想・レビュー
アマニョッキ
書評家で翻訳家の大森望さんが「史上最高の鬼畜メタミステリー」と評されていたので読んでみましたが、まあなんとも本当に眩暈おこしそうでした。最後の北口老人の話とか、重要そうなのに絶対理解できていないと思う。誰かに解説してほしい。
2020/09/12
坂城 弥生
3章が怒濤の展開だった…
2021/09/03
安南
入れ子のなかにまた入れ子…眩暈がしそうなメタミステリー。叙述トリックを乱用したり妄想や多重人格で解決する昨今の安易なテクストを強烈に批判、あるいは、ミステリーの限界を知らしめるためのパロディか。どんぐりノートをめぐる「おれ」と「まい」の言い争いはハリセンでの叩き合いのようで、読んでいて痛い痛い。なんだか自分も叩かれた気分で(こんな読者で)ごめんなさいと謝りたくなる。横溝正史や松本清張の牧歌的推理小説の時代が懐かしい。
2013/05/08
まーしゃ
高校時代の憧れの先輩の女性… 変な場所で再開し… それから 話は俺、私、ぼくと主語が変わりながら進んで行く… 途中までは読み込めて進んで行くが2部の後半くらいから…なんだこれ?的なオチのまま最後はプロローグの話の謎解き… 何だか最後があやふやと言うか… 目眩をした状況みたいになってしまったw
2017/10/25
しろ
☆7 眩暈がするようなぐにゃぐにゃした構造に夢中になる作品。人探しをする「ぼく」と人を追う「おれ」と殺しまわる「わたし」の章が交互にあらわれ干渉していく。不可思議で矛盾をはらむ入れ子のようなこの仕組みにはほかに代表作があるけれど、こういった作品を描ける人はなかなかいないと思う。そして、この「物語」を壊す軽部まいの存在によって、少し違った真実が見えてくる。現実と虚構を一冊の中にこう表現するのはとても面白いと思った。
2013/02/11
感想・レビューをもっと見る