不自由な心 (角川文庫)
不自由な心 (角川文庫) / 感想・レビュー
遥かなる想い
主人公は三十代から四十代の大手企業の社員達だが、 白石一文のこの本は男性視点すぎて 女性からは 反感を買いそうな短編集になっている。ある意味 ほろにがく現代を描いているのかもしれないが、『一瞬の光』のような切なさはない。
りゅう☆
不倫関係を解消しても転勤に伴い不倫相手と離れられない『天気雨』。元彼の元に行った妻、病気の父が亡くなり孤独になった『卵の夢』。妊娠中の元カノと会うも帰りの飛行機でまさかの…『夢の空』。癌で余命を言われ家族と離れ一人時間を堪能するも、結局最期に会いたいのは別れた浮気相手の『水の年輪』。妹の夫の浮気を咎めるも自身もどんだけ浮気しとるねん!いい加減にしとけやと腹立たしい『不自由な心』。生と死について考えさせられるも、浮気や不倫が盛り込まれて食傷気味。字が小さいし次の短編に進むのに躊躇して読むのに時間がかかった。
2024/07/16
ワニニ
【再読】男の人は、ロマンチストなんだろうなと、改めて。普段、表面的に見たらわからない、その男の心の奥底を、理想を、素直に著した小説だと思う。女、特に妻目線で見ると、怒鳴りたいほどだけれど、愛人目線で見たい私は、出てくる男たちが愛おしい。心はかくも不自由なものか。否、心は自由だから、苦悩する。でも、それが人生か。
2014/10/12
ミカママ
久しぶり、そしてデビュー作に続き2冊目の作家さん。直木賞も取ったのね。いやー切なかったです。カテゴリー的には恋愛小説なんだけど、年代的に自分に近い(よって結婚している)人たちの恋愛・・・。かなり身につまされます。小説読んではめったに泣かない私だけど、「夢の空」のラストのシーンではかなりじわっときました。
2012/10/10
KAN
久々の白石さんでした。らしい作品でした。何か読んでしまうんですよね。 ドロドロの内容ですが、なぜかスッキリ。
2015/05/17
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