ロマンス小説の七日間 (角川文庫)
ロマンス小説の七日間 (角川文庫) / 感想・レビュー
ミカママ
しをんさんの(BLではない)恋愛小説。ひと組は中世のイギリスの騎士と美しき女性領主、もう一組は現代、女性翻訳家とそのちょっと頼りない彼氏とのスパイラル構成。どうなってんの?と思われたそこのあなた、ぜひお手に取ってみて。初期の作品だが、しをんさんらしいユーモアに満ち溢れた今作。え、こんなの書いちゃっていいの?的なお色気も。
2022/02/09
青葉麒麟
あまあまのベッタベタなロマンス小説がどんどん創作翻訳されて内容が変わって行くのが面白かった♪【ウォリック】よか【シャンドス】の方が好きだなぁ。
2011/12/18
にいにい
流石、三浦しおんさん。三浦さんの恋愛小説は、こんなにも面白いんだ。翻訳者の現実逃避による妄想がロマンス小説を訳すんじゃなく、創作する。それが、三浦さん風のロマンス小説!あっちの方に向いていく。初めてロマンス小説楽しんじゃった。この創作の結末の方が、原作よりもヒットするんじゃないかなあ?。あとがきにある恋愛観もいい~。神名の生き方、あかりの受け方、あったらいいなぁ~。本当に面白い一冊。三浦さんの作品は、時々、思い出したように読むのに最適(●^o^●)。
2016/01/16
さてさて
『これはもう翻訳じゃない。完全に私の創作物になっている』と、翻訳業を忘れて創作にのめり込むあかり。そんなあかりの日常生活と中世の歴史小説が一冊の本の上で同時に展開するというなんとも贅沢なこの作品。極めて庶民的な現代社会の描写と、極めて格調高い世界中世社会の描写が交互に読者の前に姿を表すこの作品。一冊の本を読んだだけなのに、読み終わったのはまさに二冊分の物語だったというこのお得感。二冊分のそれぞれ異なる読後感が読み終わった瞬間に同時に心を支配するというなんとも不思議な経験ができた、とても興味深い作品でした。
2021/06/01
Atsushi
翻訳家の主人公あかりと恋人神名とのドタバタの恋愛劇と主人公が翻訳する海外ロマンス小説が並行して語られるという、ちょっと変わった構成。最初は「読みにくいかも」と思ったが、意外とサクサク読了。あかりの気分によってロマンス小説がどんどんねつ造される展開に爆笑。昔のCMに「一粒で二度おいしい」とあったが、本作もそのとおり。2代目ウォリック様に幸あれ。「たんぽぽの汁」で飲みたくなった。
2017/05/24
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