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白いへび眠る島

白いへび眠る島

白いへび眠る島

作家
三浦しをん
出版社
角川書店
発売日
2005-05-25
ISBN
9784043736034
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白いへび眠る島 / 感想・レビュー

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ミカママ

個人的に現在、脳内「沖縄」なので、勝手にあのあたりの設定で読んだ。二十一世紀とは思えない古い風習の残る島。そんな島で生まれ育ったふたりのうち、ひとりが本島の高校から帰省したところから物語は始まる。『神去』のような僻地文学であり、しをんさんお得意のBL風味もあり、背中をゾワりと羽で撫でられるようなホラー要素もあり。しをんさんの原型の素がギュッと詰まったファンタジー。これにて軽トラ三部作を読了。

2021/10/31

SJW

本土の高校に通う悟史は、高校最後の夏に拝島(おがみじま)に久しぶりに帰省した。今でも因習の残る拝島では13年に1度の大祭を前に島民は盛り上がりを見せるが、怪物が出たという噂が広まり、悟史の幼なじみの光市と共に探り始める。島の自然と風習やお祭りの様子が肌で感じるほど生き生きと描かれており、実際に島に行きお祭りを楽しんできたかのように感じた。後半からファンタジー色が濃くなり、しをんさんには珍しい話の展開。「神去なあなあ日常」は山の話だが、これは島バージョンと言ったところで、ここでも軽トラが活躍する。(続く)

2018/07/14

さてさて

「白蛇島」という単行本を改題して「白いへび眠る島」としたこの作品。『馬鹿な、あれは伝説の中の化け物だ』という『あれ』と遭遇する物語。それは、閉鎖的な島の暮らしの中に根強く残る島の風習と切っても切れない島の伝承を伝える物語でした。そんな島から離れて暮らす悟史、そして島を愛し、島で生き続ける幼なじみの光市。ホラーやミステリーの雰囲気感の中に、ファンタジー要素や冒険活劇的な内容、そしてBLっぽい雰囲気まで織り込むなどとても盛り沢山なこの作品。最初期の三浦さんを知ることのできる、とても意欲的な作品でした。

2021/01/06

Atsushi

過疎化が進む「拝島」。夏休みに帰省した悟史は、13年ぶりに行なわれる大祭の日に色々な奇怪な現象に遭遇する。島の皆が恐れる怪物「あれ」に持念兄弟の光市と果敢に立ち向かうなど等。島の自然の美しさが際立って描かれていた。今年の夏休みには、こんな島に行きたいと思った。「『あれ』っていったい何?」とか「『犬丸』の正体は?」と思いながら最終話で納得して読了。「ファンタジー」好きな方にはたまらない一冊かも。

2017/06/15

にいにい

久しぶりの三浦しをんさん。しをんさんは、様々な形の物語を与えてくれる。今回は、ホラーファンタジー?。島に伝わる因習とそれに反発しる心との葛藤。それによって引き起こされる「不思議」。でも、メインテーマは、信頼かな。離れていても変わらない関係っていいなぁ。持念兄弟という悟史と光市の安心感。貴重で大事にしたい。文庫書き下ろしの「出発の夜」を含め、荒太と犬丸の関係にもキュンする。しをんさんが好きなBL風な所も織り交ぜられていて、楽しめる一冊。

2014/09/08

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