ロックンロール (角川文庫)
ロックンロール (角川文庫) / 感想・レビュー
おしゃべりメガネ
【『ロック』の日】静かなる作風が大好きな大崎さんの作品を久しぶりに読みました。タイトルとは裏腹にほとんどロックしてなく、ロックどころかどちらかというとバラードテイストな作品かなと。でも、ソコが大崎さんの魅力であり、真骨頂です。個人的にかなり村上春樹感が満載で、時折春樹さんの作品を読んでいるかのような錯覚さえありました。表現といい、主人公の考え方といい、ハルキストには楽しめる作品ではないかと思われます。読んでいて、誰も不幸にならず、無理な恋愛もなく、無駄な争いもない終始平和でステキな読書時間となりました。
2016/07/14
タックン
ブックオフで購入。(パイロットフィッシュ)(アジアンタムブルー)から繋がる感じに恋愛物。 雑誌編集者を辞め小説家になった中年男性がスランプ打破のためパリに滞在してたら突然、三角関係の渦中に入り込みあたふたする・・・。ヒロイン久美子のキャラ設定がよく引き込まれるなあ。題名のロックを音楽と人生の石が転がるがごとくに掛けて淡く恋愛を描いてて秀逸。でも大崎さん自身、元雑誌編集者から転身して小説家になり、これを書いてた当時20歳以下の女性と結婚したと市って小説っていうよりドキュメントではないかと思って残念
2013/01/04
ちょこまーぶる
ものすごく共感できる内容の作品でした。中年作家が20歳も離れた編集者へ対するドキドキする恋心や相手を想い一線を引く心情・・・彼女は「不思議な関係ですね」と言葉にしているような関係が中年作家には心地良いのであろうか?そして、東京に戻ってからの二人の関係はどうなっていくのだろうか?気になるところです。それにしても、何冊読んでも大崎善生さんの文章は読みやすく、情景が想像できるのが素晴らしいと思っている。必ず、再読することになる一冊である。
2013/08/22
mayu
再読。ガラス玉を間において磨きあうような恋愛とガラス玉を壊さずにはいられない恋愛。大切に静かに育む関係も良いけれど、激しさや熱情を求めたくなることもある。ポケットにロックンロールという石を持つ人たちは、ただ転がりつづけるしかない。パリで執筆に励む小説家と、編集者たちの恋愛模様。ロックンロールという題とは裏腹に、静かでちょっとセンチメンタルだった。
2019/12/24
巨峰
執筆のためにパリのホテルに引きこもる小説家と、彼のもとを訪れる亡霊のようでいて我が儘な人達。自分勝手な考え方の主人公は好きじゃないけど小説としては面白かった。それから、そこまでやるならセックスしちゃえと思った(笑)
2014/08/11
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