超人計画 (角川文庫)
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超人計画 (角川文庫) / 感想・レビュー
Yobata
滝本竜彦自身の人生をセルフパロしたルサンチマンからの脱却,「超人」になるためのエッセイ風ストーリー。引きこもり,ハゲ,ED,幻覚マッシュルームとダメ人間街道まっしぐらの滝本が唯一頼りにしていた脳内彼女レイの助けを受けながら人間彼女を手にし超人になろうとするんだけど、これはどこまでが現実でどこまでが虚構?間に実際を思わせる写真が挟まれてるのでどっちが本当か狭間で揺れながら読み進めたけど、相当にイタイなw自分の行動,存在の正当化、脳内彼女レイをあれほど昇華させるのはある意味神ががってるわw
2015/01/11
miroku
痛い。ひたすら…痛い。
2013/02/08
メルキド出版
編集者村上が滝本につけるキャッチコピー「二十一世紀の太宰治」。これは滝本に留まらずあらゆる「おしまい人間」に捧げられた励ましの言葉だろう。およそ20年前の作品であるが小説的強度は失われていない。けっして「絶望ごっこ」(宇野常寛)ではない。かといって「ほんとうに痛い」生真面目さでもない。幻想の月を信じるリアリストの強かなライフログであろう。
2022/10/25
片瀬
雲行き、怪しいですねえ…。『NHKへようこそ』で有名な滝本竜彦さんの脳内彼女率いる妄想ぐるぐるエッセイ。全体的に軽快な語り口で面白仕立てなのですが、それがかえって躁鬱(?)なんじゃないか、と思わせて危険でなりません。はあ…。ひきこもり、大学中退など身内に同じような境遇の人が居るので、より一層この人には頑張ってほしいなと思いました。でも、まあ、今から10年も前の本ですから、この妄想ぐるぐる生活がどうなってるかなんてわかりませんが。
2013/12/20
おはる
積もりに積もったどろどろのルサンチマンを抱えた著者は怨念地獄から生還するために超人ロードを歩もうと決意する。脳内彼女レイのナビゲートによって…。本書はその道中のむにゃむにゃを描いたものだが、内実はハゲだのひきこもりだの自虐ネタ+三次元彼女ほしい!連呼の嵐。「なんだか全体的にウスラ寒くて気味が悪いわ」と一蹴したいところだが、その自意識過剰ぶりは遠い昔の自分を見ているようでイタくて辛くて、それなのに何だか愛おしく思えてくるから不思議。経験上ここまで来ると開き直るしかないと思うのだが…とにかく著者に幸あれ。
2011/03/04
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