巨大投資銀行(下) (角川文庫)
巨大投資銀行(下) (角川文庫) / 感想・レビュー
B-Beat
◎邦銀の行員から在米巨大投資銀行に身を投じたある男が主人公。下巻ではバブル崩壊から「りずむ銀行」の国有化あたりまでが描かれる。その男は転職先でかなりの出世をしてみせるが、恩師の「なぜ君は日本のために働かないのか?」という言葉に触発されて、さらなる転機を迎えるという展開。この恩師の問いかけはプロローグにもあってこの「日本のために」という部分に囚われてこの本を読み進めたことに気づく。そのためかバブル崩壊後の日本の富の行き先という観点では、決して満足できる深層あるいは真相までは描ききれていないように思われた。
2014/04/27
ヤギ郎
日本経済に翻弄されながら強く生きる金融マンの物語。現実の事件や出来事に即して書かれているところもあり、完成度が高い作品である。キャッシュを左から右に動かすことで、莫大な利益を生み出す。キャッシュが動くと同時に、人も動き、繋がりが生まれる。そんなことを感じさせる。日本M&A時代真っ只中で、企業の価値と企業で働く人を考える。本書はフィクションであるが、参考文献から徹底したリサーチが行われていることがわかる。この物語からリアルの事件を調べるのもおもしろいだろう。
2020/05/27
Carlos
上巻より読みやすかった。そうか、貿易センタービルのタイミングだった。
2019/10/12
mitsu44
一人の男のキャリアをベースに、バブルからNY同時多発テロまで日本とアメリカの投資銀行業界を垣間見ながら進む本。かなり長くかつ難しい話も出てくるが夢中になって読むことができた。
2018/05/18
Nick
ひとりのバンカーが不安のなかで外資に転職し、最後に国内の銀行の役員に舞い戻る。投資銀行の光と影を見事に描ききった。本を読みながらにして、世界を股にかけて仕事をした気分である。
2018/12/17
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