DIVE!! 上 (角川文庫)
DIVE!! 上 (角川文庫) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
正真正銘、まさに正統派の「スポ根」小説。高さ10mから飛んで、着水までの1.4秒での技を競う高飛び込み。この競技が選ばれたのは、競技人口が極端に少ないことと、他の種目以上に天性の資質に負うところが多いからだろう。自らの秘めたる天性に気づかない茫洋とした主人公の知季。ライバルは純粋培養の天才、要一と津軽からやってきた野生児のような飛沫。さらには、アメリカ帰りの美貌の女性コーチと、これまたいかにもな人物配置である。恋も、勉強も、その他の楽しいことも全て捨てて、ただただ飛び込みにかける青春を描く。
2020/10/10
扉のこちら側
2018年231冊め。中高生が主人公というので部活ものかと思いきや、目指すは五輪という高みであったので驚いた。複数人の少年にスポットを当てることで、努力型の秀才、眠れる潜在系天然型、野生の天才のそれぞれの個性がより楽しめる。下巻へ。
2018/06/29
kishikan
「少年はその一瞬を待っていた」この書き出しにしびれてしまいます。しをんさんの小説でもゴールシーンの「風が強く吹いています」のアナウンサーの絶叫が印象的ですが、森絵都さんは「飛び込み」というスポーツで、選手が空中に飛び出すその緊張の時を鮮やかに描き出します。もうこの一言で、この小説にはまってしまいますね。森さんにしては珍しい青春スポーツもの。それもダイビングというマイナーなスポーツを、メジャースポーツ以上に読者を興奮させるストーリ展開。そんな若者の熱い思いにページをめくる手が止まりません。さあ下巻が楽しみ!
2012/02/01
射手座の天使あきちゃん
高飛び込みのオリクピック代表を目指す少年達 マイナーなスポーツなのでルールなど知りませんでしたが、面白くてイッキ読み しかも読後に笑顔と感動が、ウン v(^-^)
ALATA
初読み作家さん。久々に悩める中学生に出会う。高さ10メートルのプラットフォームから時速60キロで降下する知季。厳しい練習環境、友達との確執、ライバルの出現そして泡沫の如く消えた恋、プールの奥深い底から浮かび上がるにためにもがき続ける。「いっぱい後悔して強くなれ」すべてを犠牲にして生きる力は果てしなく愛おしい★5※前宙返り三回半抱え型、ダイヤモンドの瞳が未来を見据える。飛び込みへの情熱、世界への夢、キラキラした暑い青春物語、いいですね!次巻へ
2024/04/15
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