国境のハーモニカ (角川文庫 い 56-2)
国境のハーモニカ (角川文庫 い 56-2) / 感想・レビュー
Hiroshi Matsui
なかなか面白いんじゃないでしょうか。切ない物語。
2007/10/30
あきこ
読んですぐ再読であることに気付いた。引き出しの中からでてくるハーモニカが蘇ったから。その他の細かいストーリーは読み返しながら思い出した。前回は主人公のスーニンに対する贖罪の気持ちが深く心に残ったのだが、今回は無意識の「見下し」のような心理に心が痛んだ。誰にも憶えのある無意識の差別。でも物語の中で主人公はそうした差別の被害者に心を寄せている。昔の自分の犯した差別への罪の償いからだが、そこには人としての優しさがあるのだろう。格差のある社会でどのように心を置くか?そんな問いを投げられたような気持ちになった。
2011/07/19
☆
当時としては仕方の無かったことなのだろうし、現在においてもこういった差別はあると思うが、とても哀しい気持ちになる物語だった。けっきょくハモニカを取りに行ったことで主人公がどう変わることが出来たのか、ちょっとあいまいだったかな。登場人物全てにおいて明るい結末が見えなかった。
2011/06/17
AR読書記録
『走るジイサン』とはだいぶ読後感が違いました.『ジイサン』には少しファンタジックに救いがあったけど,こちらにはそういう優しい部分があまり感じられなかったというか.入国管理局のトイレの話は本当のこと,じゃないかなと思うけど,そういう問題を抱えた国にいるということに,つらい気持ちになります.うーん...
2011/04/11
タヌキバヤシ
在日外国人の話。この著者はやはり僕の好きな作家です。おすすめ
2008/08/08
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