トーキョー・プリズン (角川文庫 や 39-2)
トーキョー・プリズン (角川文庫 や 39-2) / 感想・レビュー
射手座の天使あきちゃん
重いです! 戦争に敗れた側の殺人と勝者の殺人はどう違うのか?、戦争の遂行責任は誰に?、原爆投下は正しい選択か?、問いかけられても答えられません!! (> <) 表面上のストーリーは、巣鴨プリズンで起きた殺人事件をニュージランド出身の私立探偵が(実は、その裏で記憶を失くした囚人のキジマが)解き明かすダブルキャスト謎解きです。 キジマのキャラクターが無ければ途中棄権だったかもです。<(^_^;
2011/03/25
ehirano1
ミステリーサスペンス的にはなんか今一つという感じが否めませんでした。p285から始まるフェアフィールドの夢シーンの記述では、こんなの正気ではきっと書けないのではないか?と思うくらい錯綜した幻想というか幻覚を見せられた感じでした。しかし、現実において悪夢を見た時、その悪夢の内容はえてして錯綜した幻想であるように思います。それを小説に書き載せることができる著者には感服してしましました。
2016/10/10
じゅん兄
第二次大戦、原爆、終戦後の荒廃した東京、闇市、東京裁判、巣鴨プリズン、我々の知らないあの頃を上手く表現しているとは思う。キジマのラストにも納得だし、ミステリーとしての謎解きもなるほどと納得。ただD機関シリーズに見られる小気味の良い切れが感じられない。キジマも魅力的ではあるが、結城中佐には敵わない。長いからなのか?詰め込みすぎなのか?
2013/04/09
はらぺこ
取っ付き難い題材かなぁと心配したが読みやすかった。本編はオモロかったしエピローグで謎は明らかになるから問題は無い筈やねんけど何か物足りない気がする。原因はキジマに対してルパン三世とか怪人二十面相を期待してたからかも。
2011/01/04
miri
ミステリーとしての謎解きの面白さとキャラクターの魅力と太平洋戦争の恥部が奇妙に融合した小説。貴島という天才的頭脳の記憶喪失の戦犯、一緒に推理をするニュージーランド人の判事、妙な取り合わせである。戦後の混乱・昭和の空気感を感じないネオ・トーキョーとも言うべき舞台。ミステリーとして、絡まった糸が解けていくような快感と面白さは感じる。しかし、太平洋戦争についての理解が乏しく、歴史が史実に基づいているのか、全くの捏造なのか判断がつかず、話の二本柱の一本に浸れなかったというのが本当のところ。
2020/02/14
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