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クラシックシリーズ9 千里眼 トランス・オブ・ウォー 完全版 下 (角川文庫)

クラシックシリーズ9 千里眼 トランス・オブ・ウォー 完全版 下 (角川文庫)

クラシックシリーズ9 千里眼 トランス・オブ・ウォー 完全版 下 (角川文庫)

作家
松岡圭祐
出版社
KADOKAWA
発売日
2009-01-24
ISBN
9784043836307
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クラシックシリーズ9 千里眼 トランス・オブ・ウォー 完全版 下 (角川文庫) / 感想・レビュー

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utinopoti27

「トランス・オブ・ウォー」それは狂気の集団心理。戦場では、兵士は理性が鎮まり、本能が突出したトランス状態に置かれるという。もしもこの状態を解除することが可能なら、紛争のない世界の実現に繋がるのではないか・・。自らを死の危険にさらしてまで熱弁をふるう美由紀には、作者の平和への熱い想いが込められています。そして美由紀は理論を実践すべく、非武装のプロペラ機でF16と渡り合う、本作最大のクライマックスへ。アメリカの強引なイラク戦略を批判する一幕もあり、作品世界の中とはいえ、中東和平が実現するラストは胸が熱くなる。

2018/09/23

まあか

本書では、少し名前をもじってはいるが、ブッシュと小泉が登場。当時のアメリカのイラク侵攻の背景が垣間見える。フィクションとはいえ、リアルでおもしろかった。普段の日常で、人が人を殺そうとはあまり思わないが、戦場では殺意に燃える。不思議だが現実に起こっている。トランス・オブ・ウォーの理念をもって、兵士たちの理性を呼び覚まし、戦争を止めようと美由紀が行動を起こす。心理学からのアプローチによって、平和な世界が生まれる・・・夢のような素敵なお話でした。

2022/11/19

99trough99

一族の大儲けしか考えていないアメリカ大統領の策略により、イラクとアメリカは一触即発の臨戦態勢に入ってしまう。それを止めようと、岬は、臨床心理士として得た知見をもとに、ぶっ飛びの手段で、殺戮に向かう人々の目をさますべく奮闘する。なんというか、ここまで一途に頑張れる人間って、俗な言葉になってしまうが、「素晴らしい」。 人間讃歌。

2022/07/20

MarsAttacks!

いまさらながら、このシリーズはシリーズ間の統合性を求めては、いけないという事に気付きました。色々とつじつまが会わないところがあるし、それに岬美由紀さんはどの作品でも28歳だし、その物語その物語を楽しむこれが正解なのでしょう。この物語は「戦争と人間」ということを大きなテーマに、主人公というよりは作者の理想が見える作品になっています。でも堅苦しくないエンターテイメント性にとんだ、読みやすい作品です。

2011/08/22

たかちー

刑務所での虐待の描写はちょっとエグかった。不死身の主人公とは言え、生き延びるのが不思議なくらい。終盤の米軍と武装勢力との戦闘を止めるために旧式のプロペラ機で向かう場面辺りからは千里眼シリーズっぽくなってきた。が、実際のイラク紛争をベースにしているためか何となく今までの作品と雰囲気が違っていた。印象的なシーンは、美由紀を救出する場面(刑務所とラストの2回)と鎮魂のため笛を吹く場面。そして、本作のラストのような結末が理想だけれど、現実は…といったところだろうか。

2012/05/13

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