レヴォリューション No.3 (角川文庫)
レヴォリューション No.3 (角川文庫) / 感想・レビュー
おしゃべりメガネ
【レビュアー大賞】初読みの金城さんでスカッと青春で楽しませてもらいました。脅威?の落ちこぼれ高校生集団『ゾンビーズ』の破天荒?な活躍を生き生きと描き、懐かしさにひたってしまいました。アホだなぁ、マヌケだなぁとニヤニヤしながら読み進めながらも、彼らのまっすぐでひたむきな姿勢に胸がアツくなるシーンもちらほらと。勉強するのも大切なんだけど、高校生活でしか経験できない愉快な時間をココロおきなく過ごしてほしいですよね。友情の大切さ、かけがえのない人々とのふれあい、きっとこのトキでしか味わえないステキな時間ですよね。
2017/08/06
hit4papa
学歴社会における「生ける屍」、もしくは「殺しても死にそうにない」やつら。そんなオチコボレ男子校生ザ・ゾンビーズの活躍を描く連作集です。逆境を跳ね返す彼らのバイテリティが素晴らしい。とんがった登場人物が繰り広げる、一本芯の通った彼らなりの正義、清々しい恋愛模様など見所満載です。
2016/07/23
積読亭くま吉(●´(エ)`●)
★★★★☆どのページをめくっても、どのセンテンスを拾っても、作者の愛情が、溢れるほどにこぼれ出し、愛しくて愛しくて愛しくて、たまらない気持ちにさせられる。あぁゾンビーズよ、お前らが日本を変えて行くのだ。自分はとうに若者で無くなった、子どもらも僅かばかり前にこの時間を抜け出した。今、この最中にある人達へ、湧き上がる愛情を抑えきれない。どうか、どうか過去に囚われず、未来に憂えず「今」に生きて欲しい。明日の為に苦痛に耐えるより、今の為の喜びある行動を選択して欲しい。今の為の選択を軽んずる事無いように→
2016/07/15
しいたけ
引きの悪さ。抗えない病。身体が腑に落ちないと叫ぶ出自への差別。自分の弱いところを突いてくる友の亡霊。上手に避けることも出来ず向かっていくとき、いつも傍らに仲間がいる。たとえ膝をついても、顔をあげれば仲間がいる。へへへ、と笑って手を握り、そっと立たせて空を仰ぐ。守りたい、自分以外の誰か。持っている人間だけが世界を変えられる。君らのことだよ、ザ・ゾンビーズ。ばらけて歩く君らがいつの間にかひとつに固まるとき、血も涙もある革命が始まる。仲間のためなら走り続けられる。走る砂は石になり、やがて砂漠のバラになる。
2017/08/18
いつでも母さん
友とは、若いとは・・そんなことを考えさせられた作品だった。。甘美で危なっかしく愛しい存在なんだ。自分の片翼なんだね。そして熱なんだね。青くて・・ふふん。なんて言えるほど老成していない私の心にもあったはずなんだ。過ごしてきたはずなんだ。彼らは危うさ孕むその片翼を喪くしても、それは目には見えずとも傍にいるんだね。感じているんだね。いつまでも・・彼らの三年間を、その後も続くであろう関係を少し羨ましく思ったよ。ワォーッ!と叫びたくなったのは夏の暑さの所為だけじゃない。
2017/08/02
感想・レビューをもっと見る