眼球綺譚 (角川文庫)
眼球綺譚 (角川文庫) / 感想・レビュー
nobby
やっぱり伝承の怪談よりも創造の奇譚の方が好き(笑)7つの短篇いずれにも「由伊」という女性が登場するが明らかに相関はみられない。それでいて各篇どれもグロさエグさはなかなかに生々しい…とにかく先が気になる展開にゾクゾク惹き込まれ、行き着く捻りやオチにまたゾッとする!最もお気に入りは既読の「再生」奇怪から感じる愛や嫉妬に感情揺さぶられた末の変化球お見事!逆に口腔にまつわる残虐が強烈な「眼球奇譚」は苦手…いや、当分の間は飲料を口にするのを躊躇しそう…「特別料理」はコミカルに読めたので何とか…〈ランクA〉はビンゴ♬
2022/04/13
佐々陽太朗(K.Tsubota)
読むきっかけになったのはスタンリィ・エリン氏の小説『特別料理』を読んだこと。本書に収められた短編「特別料理」がスタンリィ・エリン氏へのオマージュとして書かれたものと知って読みたくなったのである。ひと言でいえば「悪夢」です。私の心の中にある悪魔が見させた悪夢。読みたくないのに読みたい。やめよう、もうやめようと思いながら続きを読んでしまう。そうした類いの小説集。ただ単にホラーであるというだけでなく、読者に謎を提示しておいて意外性のある結末で終わるというミステリの手法を用いている。そのあたりは流石と唸らされる。
2018/09/14
ダイ@2019.11.2~一時休止
由伊がカギを握るホラー短編集。呼子池の怪魚・特別料理なんかがイイ。
2013/11/25
takaC
作品としては16年ぶりの再読でしたが全く問題なし。古典枠入りはまだまだ先でしょう。
2014/03/13
おかむー
お気に入りさんの感想につられて怖いモノ見たさでチャレンジ。ただ怖い、グロいだけではない、インモラルゆえの吸引力はハンパなく、いろんな意味で満足な作品でした。『よくできました』。しかし「バースデー・プレゼント」を読みながら昼飯をもぐもぐ食せる俺ってそこそこ図太いね。7編の短編のなかでもやはり最も強烈なのは「特別料理」なのだけれど、逆に一線を越えているおかげか、筆がノってる感、文章が走ってる感がすごい(笑)。でも他の強烈さのために見逃しかねない「人形」が意外と印象に強いのは我ながら不思議。
2014/03/18
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