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熱帯夜 (角川ホラー文庫)

熱帯夜 (角川ホラー文庫)

熱帯夜 (角川ホラー文庫)

作家
曽根圭介
出版社
KADOKAWA
発売日
2010-10-23
ISBN
9784043873029
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熱帯夜 (角川ホラー文庫) / 感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

とにかく表題作『熱帯夜』が群を抜いて圧巻でした。スタンダードなミスリードスタイルな作風ですが、構えて読んでいても無意識にグイグイとひきこまれてしまいます。全体的にシンプルな短編3作から構成されていますが、どの作品も読みやすく、アッという間に読了してしまいます。ホラーというジャンルで手がだしにくい感があるのかもしれませんが、決してグロいワケではなく、ジワジワとくる展開は他の作品では得ることが少ない満足感を味わえることは間違いないと思います!

2013/07/06

nobby

ただ一言、面白かった!個人的には『鼻』よりも好み♪3編とも傑作だが、やはり仕事柄、年寄“ギン”VS若者“アオ”の図式が生々しい『あげくの果て』が印象的。結構な現実味を危惧しながら読み進む一方で、全く別の3つの視点が最後にバッチリ合わさってお見事!新しいゾンビ小説な『最後の言い訳』、このタイトルも乙で素晴らしい。その逆転に感嘆して、まさかの恋愛展開に切なくなると思いきや、結局…(笑)『熱帯夜』は少し勘ぐり過ぎて、何となく読めてしまったが、各所で笑えて大満足♪

2016/10/01

まこみん

今と季節感が真逆の「熱帯夜」思わぬ展開に唖然とし、改めて曽根さんって凄いと感動。数々の伏線の回収は思わず二度読み確認。やくざに監禁された主人公と、人身事故を起こした看護師目線の入れ替わりの妙。「あげくの果て」は近未来的な話。貧乏国家となった日本。70歳を迎えた老人が徴兵検査に…"お迎え"の実体は。親子三代の行く末も。若い虎之助はきっと…!全くあり得ないとは断言出来ない現況が怖い。「最後の言い訳」は蘇生者と生者の話。一番SF的。気持ち悪い描写もあり、ラストも直下に落ちた。でも又読みたくなりそうな本。

2016/12/25

りゅう☆

裏切られるかもしれない最悪の状況なのに、あまり恐怖感は伝わってこなかったがブッチャーがキモイ。貴志祐介さん『雀蜂』を彷彿させる『熱帯夜』、SF世界だけどこれが現実ならば本当に怖い。身体検査する老人、死体回収のバイトする少年、敬老主義過激派や密告者の中年が一つに繋がる面白さありの『あげくの果て』、淡い恋物語の回想シーンありきも、蘇生者というゾンビ登場、しかもだんだん彼らが優位に立つ世界へと向かうのはまさにホラー。そしてラスト1行にゾッとした『最後の言い訳』。ミステリーとホラーが見事に融合した物語だと思う。

2016/09/03

アッシュ姉

ブラックホラーに仰け反る珠玉の三編。幾つもの視点をクロスさせながら、最後一つに繋がり、鮮やかに世界を反転させる手腕が見事。救いのなさは保証付き、後味の悪さがあとを引く。表題作『熱帯夜』が一番好みだった。ハラハラする展開からの「いった・だっき・まーす」に大爆笑。ゾンビと人間が共存する世界の『最後の言い訳』も面白かった。ラスト一行の破壊力が凄い。タイトルも秀逸。ゾンビものは映画でしか観たことがなかったが、小説でも面白いと新発見。

2016/09/20

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