ニート (角川文庫 い 63-2)
ニート (角川文庫 い 63-2) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
5つの短篇を収録。この作家の他の作品とは、幾分趣きをことにするようだ。表題作などは、とらえようによっては重いテーマだが、他の4篇を含めていずれも軽やかなタッチで描いていく。文体は、いつもの絲山秋子調。「ニート」と、その続編「2+1」は、やるせなさが横溢する小説。2人に煩悶のないところに、読者であるこちらの方が煩悶しそうだ。「愛なんかいらねー」は、絲山秋子の中では異色の小説。スカトロジーと鶏姦を題材に、いわば不毛の愛を描く。そうしてみると、この作品集の全体を貫流するテーマは、愛の不毛ということになろうか。
2014/07/03
めろんラブ
クリスマスムードを一蹴する短編集。なぜ今日読んじまったんだ、私。『不愉快な本の続編』の前日譚「愛なんかいらねー」を早く読みたいがためだったのだが、ブッシュ・ド・ノエルのチョコレートクリームが・・・台無しだー!とはいえ、行き場がなく漂うように生きる若者の寄る辺なさを、情感を排した端的な文章の積み重ねでリアル&ドライに表現し尽した素晴らしい作品群に魅了されたのも確か。メインストリームから外れた人々の孤独がどうにも切なくて、ふと見上げた空は、作品世界に似た曇天。
2012/12/23
ゆのん
初読みの作家。少ないページに比べて中身は重厚。5編から成る短編集だが、一つ一つの話は進むごとに徐々に壮絶になってゆく感じがした。様々な生き方や人生があり、様々な愛の形がある。『ニート』『ベル・エポック』は切なさがあり好き。最後の『愛なんかいらねー』は苦手。3
2019/01/04
sk4
ごおぉぉ〜!汚ねえ〜〜! 汚物耐性の低い人にはオススメしません! とは言え、人間、キレイな生き物では決してありません。 介護はした事がありませんが、子どもを育てた事はあります。思い返せばウンコ・しっこ・ゲロ・自己愛・トラブルとの付き合いではありました。 でも子供ではなく、そういう大人との付き合い・・・ 愛される事だけが当然と思う人には「無いわあ〜;><」なんだろうけど、ダメ男に振り回され続ける女とか、超絶自己中女にずっと我慢してる男とか現実いるからね。 ダメな大人を受け止める人。そっち側の人のハナシです。
2013/07/12
ピロ麻呂
ニートかぁ。働かずに楽して生きたいと思うけど、それってつまらない人生では?つらいことや悲しいことを乗り越えてこそ、うれしさや楽しさが何倍にもなると思うけど。そういえばニートって男性ばかりのイメージ(^_^;)最近の男性はメンタルが弱いんやよ~そんなダメ男を好きになる女性は母性本能から?
2018/01/16
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