怪盗探偵山猫 (角川文庫)
怪盗探偵山猫 (角川文庫) / 感想・レビュー
海猫
軽く読めて、なかなか楽しめた。前半は山猫がなかなか出てこないが、登場するとかなり面白くなって、エンジンが掛かる。飄々としてシニカルな山猫のキャラクターが立っていて、内容に引っ張られた。現代を舞台に上手いバランスで怪盗キャラを作り上げた感じ。やることが大袈裟過ぎないし、ちゃんと有能な泥棒に思える。展開も二転三転するのでテンポ良く読めた。今回は「探偵」的な活躍の方が多いので、もっと盗みやってる場面を読んでみたい。強力なライバルが出てきたりしたら、面白そうだ。シリーズになっているので期待して読んでいってみよう。
2020/08/03
kaizen@名古屋de朝活読書会
文芸社から発行の山猫を加筆訂正し,標題「山猫」を変更して文庫化したもの。「金を失うのは小さく、名誉を失うのは大きい。だが,勇気を失うことは全てを失う」ウィンストンチャーチルの言葉が最初に現れる。主な登場人物一覧があるのがよい。勝村英男:雑誌記者、霧島さくら:刑事、森田:刑事課長、関本:警部補、今井洋介;本雑誌編集長。このほかに,山猫が主要人物。実在の人物であるかどうか不明のままにしておくためにここに現れていない。いろいろ細かい気遣いをしている。推理小説,探偵小説として出色。発見角川。参考文献、あとがき。
2013/09/23
ちはや@灯れ松明の火
【山猫】神出鬼没正体不明の窃盗犯。五年ほど前から南関東を中心に活動中。【山猫に小判】正しくは札束。さあ盗って下さいと差し出すようなもの。一億円以下はアウトオブ眼中。【山猫の手も借りたい】事件に巻き込まれた善良な小市民が警察ではなく犯罪者を頼ること。借りたら最後運命共同体となる。【山猫の鳴き声】昭和歌謡曲を不協和音風に編曲したいわゆる音痴。【山猫の発情期】年中無休。歩くセクハラ。【山猫を被る】無責任で放埓な言動とは裏腹に決して本心も素顔も晒さない。【山猫に九生あり】おそらく九つじゃ足りない。相当しぶとい。
2016/01/27
りゅう☆
貼り紙を残し、颯爽と大金を盗む山猫。ある日、記憶力と観察力が取り柄の雑誌記者勝村の恩師今井の事務所に強盗が入り殺害された。犯人は山猫らしい。いつの間にか運命共同体となった2人は今井殺しの真相を探る。勝村の大学時代の憧れで今は刑事のさくら、山猫のストーカー関本警部補、山猫の仲間で嫉妬深い里佳子さんなどの個性的キャラもいい感じなんだけど、何と言っても頭が切れて度胸もあるが存在しないなんて思われてる山猫のキャラがいい。事件もめでたし、勝村との関係も終わりかな、と思ったら気になる最後の1行。これは続編読まねば!
2016/02/06
ううち
山猫かっこいい…!面白かったです。続き出ているみたいなので追ってみようかと思っています。「八雲」が出てくるそうなのですが、未読なのでこちらも気になります。
2014/08/08
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