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夜市 (角川ホラー文庫 つ 1-1)

夜市 (角川ホラー文庫 つ 1-1)

夜市 (角川ホラー文庫 つ 1-1)

作家
恒川光太郎
出版社
角川グループパブリッシング
発売日
2008-05-24
ISBN
9784043892013
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夜市 (角川ホラー文庫 つ 1-1) / 感想・レビュー

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鉄之助

ホラー大賞受賞作、というより私にとっては魅惑の異界ファンタジー小説というイメージだった。出だしから「学校蝙蝠(こうもり)」、「永久放浪者」、「着物を着た狸」など、これまで見たこともない単語に引っ掛かかりながら、異世界に一気に引き込まれてしまった。

2024/10/09

ちょこまーぶる

得意分野ではないけれど、グイグイと惹きつけられた一冊でした。「夜市」では、過去の自分自身の欲望を優先してしまって、今になってその過ちに気付いてしまった少年の後悔と懺悔を、自らを犠牲にして清算しようとする。もしかすると、多くの人が人生で一度は経験するであろう事への警告かもしれないと思って読み進めました。もう一遍の「風の古道」は、ある種の人にしか見えない古道での脱出に向けての人間同士の駆け引きと悲しい哀愁のような事を感じながら読んでいました。どちらからも、人生には迷い込むこともある事を教示された感じですね。

2016/02/18

青乃108号

似たような味わいの物語2編。つげ義春の後年の作品のような。わあっと叫びながら汗びっしょりで目覚めた時にかすかに覚えている悪夢の断片のような。そんな物語。タイトルにもなっている【夜市】よりも【風の古道】の方が俺は好きだ。最後に急に、読み手である俺に話を振ってくるあたり大好物だ。家族が寝静まった深夜に1人で読みふけり、いつの間にか風の古道に迷い込んでいた。そんなひとときをぞくぞくしながら楽しんだ。

2022/11/15

遥かなる想い

著者による「秋の牢獄」が面白かったので、日本ホラー大賞の本作を読んだ。文体がよい。野球の才能と引き換えに弟を売った男が、弟を 取り戻すべく、再び夜市に行く…世にも奇妙な物語の文庫版のような感じで 面白く 読んだ。

2010/10/27

absinthe

二篇の短編集。どちらもこの世のものではない異界に迷い込む話なのだが、読んだ後に景色が何だか違って見えてくる。街路樹を見上げてもこれはひょっとしてさまよい人が木になったものか?と思いをめぐらせる。立ち入ったことの無い小路がどれも異界に通じているような、そして街路にも物の怪がひっそり混じりこんでいるような。異界なのに懐かしい、気味悪いのに心地よい、不思議な感覚にとらわれる。ところで、これを読んでいたのはちょうどJR中央線下り電車の中。吉祥寺から豊田に向けて・・・

2019/06/13

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