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首挽村の殺人 (角川文庫)

首挽村の殺人 (角川文庫)

首挽村の殺人 (角川文庫)

作家
大村友貴美
出版社
KADOKAWA
発売日
2009-09-25
ISBN
9784043943067
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首挽村の殺人 (角川文庫) / 感想・レビュー

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うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

雪に閉ざされた鷲尻村に4カ月間だけという約束で医師として赴任することになった滝本。その村では少し前に前任の医師が転落死しており・・。第27回横溝正史ミステリ大賞受賞作。殺人シリーズ第1弾。熊は襲ってくるは、殺人事件は起きるはと何かと盛りだくさんの1冊でした。どうしても赤熊の襲撃に目が行きがちで殺人事件など二の次といった感じでしたが、動機は別として無事解決して良かったです。ただ何ともやりきれない気持ちにはなりましたが。シリーズ第2弾も読もうと思います。★★★

2013/01/12

HANA

横溝正史賞受賞作。といわけでもなかろうが、岩手の寒村が舞台のミステリ。過疎、高齢化といった現代の村に共通する問題が前面に出てきており、事件の陰惨さよりそっちで気分が重くなる気がする。横溝の凄さはそういう社会と土俗が高度なレベルで融合していたのに、改めて気付かされたかな。あとラストが唐突な気がする。最後の一章で急に畳み掛けたような印象だし、動機が薄すぎてそちらから犯人を推測するのは不可能に近い。あるものに関してはまさかと思ったトリックがそのまま使われているし……。題材自体は面白いので、ちょっと残念であった。

2017/04/14

ntahima

高校生の頃、映画化をきっかけとした第一次横溝正史リバイバルがあった。猟奇的な表紙絵付きの黒本が田舎書店の棚を席巻する姿は壮観であり異様でもあった。級友には全作読み切った猛者も居た。21世紀の横溝正史と呼ばれる著者。状況設定は確かに似ているし、東京者の若い医者が異界とも言える岩手の山間僻村に感じる得体の知れない違和感がよく表現されている。硝子窓を通して覗き見る様な不安定な距離感。書評では厳しい評価も見られるが、一種の様式美、書割の前で演じられる舞台劇と看做せば楽しめる。ところで赤熊は何の為に出て来たのやら。

2012/09/15

はらぺこ

主な登場人物のページに書かれてる人達が死にまくるから犯人を絞らせないように書かれてるので、第十章で犯行の経緯が纏めて語られると正直読むのが面倒臭かった。

2015/04/18

ヨーコ・オクダ

500ページの割にはずっしりと。岩手の奥の雪深い村。昔、その因習によって忌み嫌われた村。その閉塞感、どんより感はエエ感じで伝わってくる。村民たちに慕われていたドクター杉の死について何か知っていそうな人物が次々と亡くなる。が、合間には熊に襲われて亡くなったり、杉の件とは無関係な村人の殺人も起きて…。読んでるうちにだんだん疑わしく見えてくる後任ドクター滝本。彼が守りたかったものは何なのか?鷲尻村の過去、滝本家の過去そして赤熊を通して、危険な種を封印しきれない場合に起こる悲劇が描かれてるのかな、と。

2019/03/10

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