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スノーフレーク (角川文庫)

スノーフレーク (角川文庫)

スノーフレーク (角川文庫)

作家
大崎梢
中島梨絵
出版社
KADOKAWA
発売日
2011-07-23
ISBN
9784043944309
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スノーフレーク (角川文庫) / 感想・レビュー

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Hideto-S@仮想書店 月舟書房

溶けない雪のカケラのような花。「一緒にみようね」と12歳の時に交わした約束。卒業まであと2週間という頃、函館に住む高校3年生の真乃の心は激しく揺れていた。幼馴染の真乃と享と速人。一家心中で逝ってしまった速人を真乃は忘れられない。遺体が見つからなかったため〈どこかで生きている〉という期待を捨てきれないのだ。そんな彼女に享は「いつまでも待つ」と想いを告げる。ところが、二人の前に速人に似た青年が現れる。やがて昔の交換ノートが届き、彼女は速人の影を追い始める。複雑に構築されたプロット。悲しく、でも救いのある物語。

2015/03/18

machi☺︎︎゛

大崎梢さんの本は何冊か読んだけれどいつも思いもしない展開に驚かされる。今作もそうだった。高校生の真乃は春から東京の大学に進む事になっていた。そんな時、小学校の時に亡くなった幼なじみの速人に似た人が度々目撃されるようになる。速人に特別な想いを抱いていた真乃は速人の死に関係する事件を調べ始める。スノーフレークという花がキーワードになり舞台が北海道だから余計にその花の存在が際立ち切なさが募った。

2021/10/19

mariya926

幼馴染みのハヤちゃんが、一家心中となりずっと死を受け入れられない主人公。ある日、そのハヤちゃんに似た人を見たという話しを聞いて···。あっちこっち行き来し、こうかな?と思ったら最後にどんでん返しが。でも鮮やかなどんでん返しというよりは、ちょっとドタバタという感じでした。この作家さんも気になっているので、もっと読んでみたいです。

2023/06/07

スカラベ

函館の地で、小学生の時に心中に巻き込まれて死んだ幼馴染の速人。時を経て、大学進学が決まった真乃の周りに、彼の影がちらつく。果たして彼は生きているのか。物語はこのミステリーを紐解いていくとともに、繊細な少年少女の心情を切々と綴る。少女漫画のようでもあるが、心温まる話で読後感はいい。最後に明かされる「秘密」は、違和感のあった真乃の接し方の訳が分かり視点が180度反転する。雪に埋もれじっと冬を越し、春に可憐な花を咲かせるスノーフレーク。一歩を踏み出した彼女たちも、きっと清々しい未来を迎えることができるんだろう。

2015/10/22

らじこ

舞台が思い入れのある土地だったので手に取ったのだけど、一途な恋愛ものかと思いきや恋愛を絡めた上質なミステリだった。主人公・真乃の想い人については最後まで明かされない真実のせいで推理できないが、本当は過去に何があったのかと気になりページを繰る手が止まらなかった。文章も滑らかで読みやすく恋愛の描写も素敵だ。勇麻と亨には切なくなるシーンもありどちらの想いも応援したかったが、真乃と似たような想いをしたわたしにとっては大切な人の真相が明らかにされていくこの道程のほうが羨ましくて堪らなかった。心に残る宝物の一冊だ。

2014/12/15

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