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千夜千冊エディション 少年の憂鬱 (角川ソフィア文庫)

千夜千冊エディション 少年の憂鬱 (角川ソフィア文庫)

千夜千冊エディション 少年の憂鬱 (角川ソフィア文庫)

作家
松岡正剛
出版社
KADOKAWA
発売日
2018-10-24
ISBN
9784044004149
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千夜千冊エディション 少年の憂鬱 (角川ソフィア文庫) / 感想・レビュー

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KAZOO

文庫版千夜千冊の5冊目で、子どもが内面に抱える悩みや葛藤などをどのような物語に仕立て上げてくれたかの小説などを紹介してくれています。このような作品になると約7~8割がたは読んだ作品が多いのですがやはり独特の切り口での分析をされています。作品の作者やほかの作品にもかなり触れられています。プルーストの「失われた時を求めて」を入れておられるならば、「チボー家の人々」も入れてほしかった気がします。

2018/12/29

藤月はな(灯れ松明の火)

少年の心を忘れない、伸びやかでしなやかな書評集。子供だった時の悩みや疑問にソッと寄り添ってくれるのが本であった事に「銀の匙」への文章への注目は目から鱗でしたし、「ピーター・パンとウェンディ」や「蠅の王」への着眼点も面白かったです。そして「小さき者たち」への生と死、そして人生に真摯に向き合うが故の一種の徹底した自己否定と透徹さに言及した章に有島武郎作品を始めて読んだ時の衝撃を思い出さずにいられない。「エブドメロス」、読んでみたい。

2019/02/27

阿部義彦

松岡正剛さんの千夜千冊エディション今回のテーマは「少年の憂鬱」このシリーズは既に読んだ方は気づいてると思いますが、本そのものを語る事よりは当時の正剛さんの生活や恩師、同僚、その他色々の過去の精神遍歴をさり気なく綴ることに重きを置いているような気がして、そここそが読み所では無いでしょうか?そんな正剛さんの少年時代のエピソード、忘れられない先生、チャンバラの記憶などが万華鏡の如く語られます、これは楽しいですよ!初めて千夜千冊に挑戦する方はこの巻から読んだら良いと思います。

2018/11/17

アドソ

中学の美術の教科書だったと思うのだけど、キリコの「通りの神秘と憂鬱」にくぎ付けになってしまった。キリコが書いた小説があると数年前に知ったものの、未だ入手できていない。さてその『エブドメロス』の項だけ読むつもりが、あれよあれよと引き込まれて結局全部読むことに。ネットでは時々眺めていた千夜千冊、こうしてテーマ別に編んだものをまとめて読むと、哲人セイゴオさんの整理された知識量に圧倒される。私にはまだこんな読み方はとてもできないけれど、なんだか読書の作法自体を示されているようで。

2019/04/08

karutaroton

このシリーズを読むと、自分がすごく賢くなった気がする。 破茶滅茶な石川啄木。プルーストの「コンプレ」の行ったり来たり。ディズニーじゃないピーターパン。ヘッセとキリスト教。「ほんと」と「つもり」と「もどき」。オスカーワイルドの幸福な王子の複雑さ。スティーブンキングと宮部みゆき、新井素子、荒木飛呂彦。キリコの絵、野口雨情の詩。みたいなことが一冊に詰まってるって、なんて素敵な!

2019/04/04

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