経済学 上巻 (角川ソフィア文庫)
経済学 上巻 (角川ソフィア文庫) / 感想・レビュー
KAZOO
宇野弘蔵先生が編著された本が文庫化されました。宇野先生の本はいくつか学生時代に読んでいるのですが、この本は教養学部学生向けのマルクス経済学の教科書です。上巻は資本主義の発展、経済学説について書かれています。宇野先生のほか玉野井先生、大島先生、大内先生が分担されて書かれています。マルクス主義経済学ではなく、マルクス経済学を原理論、段階論、現状分析の三段階に分けての宇野理論の成果の一つです。佐藤優さんが上下巻ともに解説を書かれています。
2019/08/26
樋口佳之
んー。教科書として書かれたものである本だなあって感想です。第一部 資本主義の発達と構造 は歴史の教科書だなって読み通せました。第二部 経済学説の発展 は歯がたたない。トホホ…。
2024/02/02
元よしだ
「東大読書」の一節分、一章分で要約により勉強。 この方法いい~~ キーワード「資本の原始的蓄積」 「マルクス二重の意味で自由」「マルクス世界貨幣」 「マルクス マニュファクチャ」
2020/05/20
amanon
読み通すのが辛かった…というのが正直なところ。冒頭は初期経済史でわりにサクサク読み進めることができたのだけれど、時代背景が複雑になるにつれて、理解が困難に。恐らく本来なら、経済学の一年生が講義で解説を受けながら読むべきもの。それを門外漢が独学で読むというのは、いささか無理があるかも。できたら、文庫版には一般読者向けの注釈を付けて欲しかったか。それはともかくとして、経済学が社会科学とされる所以を本書で多少は理解できたのが、有益だったか。その一方で、マルクスと古典派経済学との根本的な違いへの理解が不十分。
2020/07/23
モッチー
宇野学派によるマルクス経済学の教科書で、大学の教養課程向けの入門書として執筆・出版された本が文庫化されたもの。佐藤優の解説によれば、本書は、宇野が原理論、段階論、現状分析のすべてについて体系的に編集した唯一の著作であるという。本書の特徴は、宇野経済学でいうところの原理論を解説するにあたって、経済史の順序でマルクスの用いた概念を説明していることであろう。そのため、近世イギリスを中心とした経済史から叙述が始まっており、前史となる封建社会での商品の位置づけや資本の本源的蓄積が最初に解説されている。
2021/01/21
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