経済学 下巻 (角川ソフィア文庫)
経済学 下巻 (角川ソフィア文庫) / 感想・レビュー
KAZOO
下巻には、第二部の残りのカール・マルクスの学説と歴史学派などについての章、第三部の日本資本主義についての発達状況、構造と問題が述べられています。玉野井先生と大内力先生によるものです。大内先生の日本経済についての分析は他の書物でも読んでいますのでさらっと頭に入ってきました。学生時代の経済学の授業を思い出しました。当時はマル経が7割くらいをしめていました。
2019/08/28
amanon
上巻の感想でも触れたが、恐らく本来ならば大学の教科書として、講義の解説にそって読むべきものだと思う。しかも、60年以上も前に出たテキストを一切の注釈無しで出すのはどうか?恐らくその後の研究によって、事実誤認とされた箇所も少なくないだろうし、一般的に認識度が低い人名もかなりある。それはともかくとして、最初の『資本論』の解説は簡潔で的確にまとめていると言えるか。大部を占める日本の資本主義経済史は、日本という国の近代化と資本主義の発展の歩みの特異性を改めて認識。その発展の背景には多大な犠牲があった。今更だけど。
2020/08/10
モッチー
宇野学派によるマルクス経済学の教科書を文庫化した本。下巻は、マルクス以降の経済学説史と日本の資本主義経済の分析の章が収録されている。経済学説史の章には、『資本論』各巻を要約した箇所があり、上巻の「原理論」の解説の補足の役割を担っている。また、日本経済の章は「現状分析」の解説となっており、主に戦前の労働、農業、中小企業、財閥の分析が展開されている。この章を読むと、日本は国家主導で後発の資本主義国として急速に発展したために、様々な社会の歪みが生じたのだということがよくわかる。
2021/02/04
こうきち
うーん。正直、年寄り向けというか。面白くもないし役にも立たない印象。理屈だけは複雑だけど、想定している社会は無味乾燥なものを前提としているので、違和感がすごい。
2023/07/25
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