もっとヘンな論文 (角川文庫)
もっとヘンな論文 (角川文庫) / 感想・レビュー
rico
それがどーした、なんて言っちゃいけない。漱石がどこから松山行の船に乗ったかとか、カブトムシの起き上がり方とか、縄文時代の栗のサイズとか、花札の図像とか。インパクトファクターも科研費も関係ない。そこにあるのは対象に対する愛と情熱。仮説を立て、調べ、検証し、論文としてまとめた。それだけ。これが研究の原点。著者は、いや、なんでそのテーマを・・?と愛に溢れる突っ込みをしつつ、統計・観察・文献調査といった研究の手法をしっかりフォロー。実験要素薄めだったのがちょい残念ですが、前作と同様楽しませていただきました。
2021/04/30
おいしゃん
本書でいう「ヘン」というのは最高の褒め言葉であり、論文著者へのリスペクトがしっかり伝わってくる。本書の作者は芸人だが、むしろ文筆や研究で生きた方がいいのでは、と思えるほど論文の紹介も面白い。
2022/08/10
秋良
どれもこれもインパクトが凄い。中でもプロ野球選手と結婚する方法がぶっちぎり。元の論文を読みたいと思ったのは「追いかけてくるもの」研究で、これはPDF化されてなかった。声出して笑ったのは競艇場のユルさ。この奇人がたくさん出てくるの、なんかに雰囲気似てるなと思ったらマツコの知らない世界だ。私の知らない世界はたくさんあるのだなー。面白いな。
2020/11/29
びっぐすとん
【蔵書登録】110円本。図書館ハードカバーで読了しているが、文庫で見つけたら絶対買おうと決めていた本。在野の研究の面白さがギュッと詰まってて楽しい。「『坊っちゃん』と瀬戸内航路」はミステリー作品の足で捜査する叩き上げ刑事みたい。なにか「研究」したくなる本。
2021/03/29
AU.Step
クセが強い!論文が次から次へ。傍から見ると本当に「?」な事の探究に力を注ぐ想いの純粋さには、尊敬の念しか抱けない。自分の興味のある、好きな事を徹底的に何年にも渡り調査して、結論に至るまでの過程を過ごすのは幸せな事なんだろうと思う。著者の研究者への眼差しも暖かい。続編を期待したい。
2020/10/19
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