短歌があるじゃないか。 一億人の短歌入門 (角川ソフィア文庫)
短歌があるじゃないか。 一億人の短歌入門 (角川ソフィア文庫) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
『猫又』に投稿されたアマチュアの題詠短歌集。入選歌が紹介され、穂村弘、東直子、沢田康彦の3人が合評会風に講評するという趣向。穂村、東の両歌人はさすがにプロなのだが、塚本邦雄や寺山修司といった超弩級の歌人ではなく、アマチュアにも手が届きそうな気がする(実は届かないのだが)といったタイプなのがミソだ。題詠の中では「くりひろいを折り句で」が一番面白い。なぜなら、折り句にするために、日頃はしないだろう飛躍を試みるからである。編中にはプロ歌人の歌もいくつか引用されているが、小池光の「佐野朋子…」の解釈などは疑問。
2014/08/18
佐島楓
さらっと読んだ。穂村さん、東さんによる解釈が面白い。穂村さんはシステマティック、東さんは良い意味で女性的(私も女性ですし、これ以外の表現が見つからない)。そしてご両人とも当然ながら感性フル稼働。もうこの活動は閉じてしまっているんでしょうか、うちのファックス稼働させたいのですが。
2019/03/29
ゆにこ
「きらきら」のお題で「きらきら光る」や「きらきら輝く」って詠んじゃうとつまらない。どの短歌も発想が凄い。
2014/05/19
紅香@本購入まであと9冊
短歌は奥深い。作る側も読む側も。心象風景と完璧な読みがあれば、もっと言葉に深みが増す。歌人達の会話にむむっーと唸ってばかり。感性が全く手の届かない領域。でも心地良い会話。いつまでも聞いていたくなった。例えば“草”のお題。東さん→草って話を吸収する感じ。初恋の苦さも通じる。ねむさん→草って知らない間にすごく伸びる。口がないのに風の日にはザワザワ騒ぐ…草は怖い。もののイメージって考えたことなかった。これを機に言の葉を茂らせたい。短歌を作れるようになりたい。短歌は言葉の将棋みたい。ほむほむの目線。すごい。
2013/07/25
ポテチ
探していた居場所を見つけた感覚で短歌に出会った者には、この穂村さんのつけたタイトルがいかに突き刺すものか。と思いなが読み干すも、このシリーズ一番ほむほむの素が出ていると思う。「僕がこれ解説するのであれば五千円ちょうだい」とか。こ憎たらしくて、かわいくて。虜。
2019/12/11
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