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若者よ、マルクスを読もう 20歳代の模索と情熱 (角川ソフィア文庫)

若者よ、マルクスを読もう 20歳代の模索と情熱 (角川ソフィア文庫)

若者よ、マルクスを読もう 20歳代の模索と情熱 (角川ソフィア文庫)

作家
内田樹
石川康宏
出版社
角川学芸出版
発売日
2013-09-25
ISBN
9784044086121
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若者よ、マルクスを読もう 20歳代の模索と情熱 (角川ソフィア文庫) / 感想・レビュー

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ころこ

以前、石川が日本共産党のYOUTUBEで『資本論』の講義をしているのを見ていた時、内田と同じ大学だとは薄っすらと記憶していた。この座組の最新刊の存在を知って、読んでみようとしたら本書が文庫になっている。さぞかし評判になって売れて、シリーズ化されたと解釈して周回遅れで読んでみる。『資本論』だと早とちりしたが、本書の範囲は「若マル」と呼ばれる『共産党宣言』『ユダヤ人/ヘーゲル』『経哲手稿』『ド・イデ』だった。「若マル」って一般的なのだろうか。20歳で「若マル」なんて呼んでいたら、ちょっと普通じゃないだろう。2

2023/10/01

樋口佳之

マルクスは人間が自己利益の追求を最優先することを止めて、自分の幸福と利益を気づかうのと同じ熱意をもって隣人の幸福と利益を気づかう「類的存在」になることを「人間的解放の完遂」だと考えました。/「疎外された労働」を書くマルクスはかなり熱い/地代とか利子とか労賃について書いているときより体温が上がっている。/御意。「疎外」「類的存在」(マルクス研究史的には段々後景に隠れていくみたいですが)抜きのマルクスとか考えられない。類的存在の描く像と諸宗教、諸道徳思想の説く教えの意外な近さ。

2019/05/26

佐島楓

ウチダ先生の御本だから購入した。マルクスの著作自体が政治的に利用されていたのは知っていたのだけれど、特に初期の作品に関してはマルクスは本当に世の中を善くするにはどうすればいいのか、その一点のみを追究していたようだ。難しい文章を解説してあるので、入門書としては良いのだろう(私は読み物として面白かった)。

2014/04/02

さきん

マルクスの作品がいくつも紹介されていて一種のガイド本になっているが、若者対象というには、難解な内容もある。前提の知識としてナポレオン戦争以後の英仏の政治状況やヘーゲルやニーチェなどのドイツ哲学、レーニンや毛沢東など革命思想が求められる。マルクス本が難解で解説本が必要な状況が、抽象的な表現が大きすぎて解釈の幅が大きい過激な思想をも生み出す原因になったように感じる。階級社会という見方や生産価値という概念は受け入れられるが、階級社会に上下を見出し、平等をあくまでも善とし、個人の運動に求めるところは夢想的と思う。

2021/05/19

活字スキー

面白かった!人類史にそびえ立つ偉大な、あまりに偉大な知の巨人マルクス(とお供のエンゲルス)。百年経っても大丈夫♪……ではない部分も無くはないが、その圧倒的な知性のダイナミズムは些かも衰えない。タイトルにもあるようにマルクスに触れた事のない若者向けという事で、著者のお二人が往復書簡という形でマルクス思考のエッセンスをかなり噛み砕いてくれるので、浅学な自分でも「マルクス熱い!ヤバい!面白い!」となる素晴らしいアカデミック・ハイを味わえた。続刊も待ち遠しいし、他のマルクス関連書籍にも挑戦したくなった。

2016/03/02

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