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愛欲の精神史2 密教的エロス (角川ソフィア文庫 G 107-2)

愛欲の精神史2 密教的エロス (角川ソフィア文庫 G 107-2)

愛欲の精神史2 密教的エロス (角川ソフィア文庫 G 107-2)

作家
山折哲雄
出版社
角川学芸出版
発売日
2010-03-25
ISBN
9784044094195
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愛欲の精神史2 密教的エロス (角川ソフィア文庫 G 107-2) / 感想・レビュー

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yozora

禁欲に関して最澄をニルヴァーナ的禁欲(抑圧型)、空海を密教型禁欲(昇華型)とし、空海の密教観は源氏物語に現れる(性的飢餓感のない)光源氏の「積極的に男であることの無意味(空無化された男性性)を生きる」ことと芯を同じくするという。論は全体を通して怜悧でよかったが、僅かに飛躍が目についた。例えば、源氏物語に関する女性的男性の論はいいが、平安後期の女人往生説の流行は単に大乗仏教が大衆に広まったからであり、前後に相補関係が本当に成り立つのか、とか。しかし男性性の無化を重視する立場はラカンの女性的享楽を連想させた。

2014/03/03

donky

密教―大乗仏教の最終盤に位置する世界観に肉薄しようとする、著者格闘の研究。空海の世界観がどのように追及されたのかを辿る……。しかし、専門家にとっても難解な宇宙観で、必ずしも説明に成功しているとは思えない。Ⅰ―1章~3章は大乗の竜樹の空論から密教がどのように飛躍したのかが説明されないので、即身成仏への展開もよくわからない。4章以降は社会文化論で、これがミソか。Ⅱは比較宗教論なのか、宗教文化論か。いづれにせよ、つまみ食い的論述なのが残念です。啓蒙に徹して書いてほしかった。

2014/04/24

うちこ

空海さんを掘り下げています。空海さんて、あのエロス全開の時代の人なんだよねというスタンスを1ミリもずらさずに語り続ける内容がたまりません。 かなり「オレ的にはこう見るぞ」という説が炸裂ですが、こういう勢い、大好きです。

2014/11/27

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