愛欲の精神史3 王朝のエロス (角川ソフィア文庫 G 107-3)
愛欲の精神史3 王朝のエロス (角川ソフィア文庫 G 107-3) / 感想・レビュー
ちっこい まつき
1と2は未読だが、「とはずがたり」ときいて、「有明の月」の密教的エロスを期待したのだけど、そういうのじゃなかった。
2015/04/25
hari
源氏物語目当てで読み始めたら「とはずがたり」が凄かった。母、自分、天皇、親王とドロドロに絡み合った人間関係。元寇の脅威に震え上がっている時期でも女性は逞しくて恋のことばかり。なんかそこまで夢中なのが羨ましい。ところで明治時代になって「恋」となったけど、この時代は「孤悲」だったんですね。そしてこの時代は「病気=怨霊=薬より祈祷」となっており、密教とのおどろおどろしい雰囲気がすごい。この間まで読んでいた時宗と比べることで、貴族と武士でこんなにも考え方、捕らえ方が違うんだなというのも感じられました。
2012/02/03
シードラ
王朝のエロスと題にはあるけれど、当時の後宮の内情を描き出す訳ではなく、踏み入った印象はありません。とはずがたりの二条に関しては、白河法皇と孫の鳥羽天皇の両方に愛された待賢門院璋子の人生となぞらえた見方は新鮮だったけれども何が言いたいのかイマイチ不明瞭。源氏物語のことも、昨今沢山でている解説本に比べると一般論的すぎると思いました。ちょっと期待はずれでした。
2010/04/02
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