キャラクター小説の作り方 (角川文庫 お 39-13)
キャラクター小説の作り方 (角川文庫 お 39-13) / 感想・レビュー
hanchyan@だから お早うの朝はくる
再々読。小さい子供に「ねえねえ、なんかおはなしして」とねだられて「え。えーとえーと。昔々…」と始めると、「それこないだきいたよぅ」て言われる時、語り手であるその読書家は初めて、それまで頼ってきた「物語の構造」に気付くのかもだ。ある時は熱くまたある時は非常に身も蓋も無く、その「構造」を解説する語り口はとてもスリリング。例えば、異様な粉飾を施される連続殺人の見立ての謎を解くように、批評家としての著者は、民俗学や構造主義的文学論でもって「物語」の謎を解く。「物語の探偵」だ。あ、飽くまでも自分的にですが(笑)↓
2018/11/12
ひろぞー
ここまで理論的に話を展開する本を読んだのは初めて。文章の技術的な入門書はこれまでもいくつか拝見したことはあるけど、本書は物語を作る上での構成の仕方や、作者としての作品の見方を根拠付けで分かりやすく説明していて参考になる。実用性があるなぁと思った。
2016/12/11
京和みかん
学生の頃から読んでいる小説技法のバイブルである。あくまでキャラクター小説(今日ではライトノベルと呼ばれる)に特化してはいるが、「小説を書く」という行為を技法化している。曖昧な表現に表される編集や出版業界のアドバイスを、より真実を突いた言葉で核心的に言い換えており、それが大塚英志氏の言葉に責任を負う姿勢を窺わせる。才能と呼ばれる部分を一般化できないかというのは大塚英志氏の命題であり、また、取り組んだ最大の功績でもある。物語論に興味のある人にも十分、鑑賞に堪えうる書物である。
2017/03/03
佐島楓
補講1が一番面白かった。政治や世界情勢まで物語のように解体できるのだなあと。考え方のひとつとしてストックしておこう。
2012/03/22
ちー
これは誰が貸してくれないと読まなかったな〜という本です。中学からずっと読書が趣味、始まりはライトノベル、という私にとって興味深い内容でした。ただ作者と世代はずれているので、出てくる作品はほとんど未読。
2018/06/20
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