GOTH 僕の章 (角川文庫)
GOTH 僕の章 (角川文庫) / 感想・レビュー
mae.dat
夜に続いての同じく連作3篇。こちらは、正しく『僕の章』でした。猟奇性は加速して行っていますが、結局最後は僕が掻っ攫って仕舞う感じなのね。と、言いつつ、最終話は良く分かってないや。時々反芻して考える奴やね。本書シリーズは、角川文庫の初乙一だったのですが。文庫本は文庫レーベル毎に、著者順に並べる派です。角川文庫はパステルカラーの背表紙がええなぁ〜( ¨̮ )。と、思っておりました。乙一さんのは、黒と言うかグレーなのね(らしくて良いけど)……小川洋子さんと恩田陸さんとの間で、めちゃめちゃ浮いてるよ(꒪ω꒪υ)。
2023/03/13
mitei
リストカットはそこまで集めるのに見つからなかったのが不思議だし、土は中々ついて行けない話だな。
2010/07/04
ナルピーチ
後半のサブタイトルは「僕の章」そのタイトル通り“僕”に焦点を当て話は展開していく。収録作品は『リストカット事件』『土』『声』の3篇。どの作品も凄惨且つ残酷無比な殺人犯と、殺伐とした空気感を漂わせ、何か歪んだ狂喜性を抱かせる“僕”とのやり取りにはある意味での秀逸差を感じた。全編通して著者の卓越したミスリードにはお手上げ状態、文庫化に伴い「夜の章」「僕の章」の2部構成に分けたのも正解に思えた。
2020/10/22
kishikan
読み始めたら、夜の章も僕の章も一気でした。GOTH(ゴス)ってGOTHICのことなのかな。ホラーっていうより、猟奇、怪奇的そしてグロさも感じる、ダークファンタジーなんでしょうけど、でも何か幻想的な美の追求みたいなものも感じますね。そこがライトノベルでありながら、いくばくかの反骨精神をぬり込めた乙さんの筆力なのでしょう。主要登場人物の「僕」と「森野夜」のキャラクタ-設定は、凄いの一言。上下巻合わせ6つの短編それぞれ印象深いけど、一文字タイトルの作品、特に犬と土が強烈に美しく冷たい。怖さが平気の方にお薦め!
2013/11/20
おしゃべりメガネ
面白いのですが『夜の章』に比べると、ドキドキ感が控えめだったような気がします。多分、あえてそういう作風にしているのかもしれませんが。『夜~』はテンポよく、メリハリのきいた展開で読む側を釘づけにしてくれましたが、今作は少しダラけてしまう感じがしなくもなく、いい意味ではアッサリですが、じっくりジワジワとくる乙一ワールドを十分には満喫できなかったような・・・。かといって‘浅い’ワケではなく、しっかりと書かれているので、飽きることはなかったのはさすがです。やっぱりキャラ的にも「夜」のほうが書きやすいのかな。
2013/11/16
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