円環少女 (3) 煉獄の虚神(下) (角川スニーカー文庫)
円環少女 (3) 煉獄の虚神(下) (角川スニーカー文庫) / 感想・レビュー
まりも
神に近き男グレンとの戦い。規模がもうすごすぎて何がなんだかわかりませんでした。相似体系の魔術と「似ている」「似ていない」という言葉がテーマですね。グレンと同じ顔そして彼から力を与えられたケイツのダメっぷりや普通の少女として暮らしてほしいと願う仁と誇りの為に普通の暮らしをしてはいけないメイゼル。全然違うように見えても根本の部分は似ているし繋がるモノがあるという事がよく分かった回でした。人形遣いと東郷二人の物語も非常に良かった。
2014/08/09
fukumasagami
「さっきは言い過ぎたわ。……忘れてとも許してとも言わないから、好きなときに望むようにあたしを責めなさい」 肩肘を張った少女を抱きしめてあげたくて、けれど本物の家族でないきずなにはその一線が踏み越えられなくて、だから精一杯笑ってみせる。 「それでもわたしは、メイゼルちゃんの敵じゃないんだよ」 十崎家の居候ふたりの視線がからみ合う。彼女たちはたくさんちがっていて、もっとたくさん”似て”いるのだ。 「知ってる。……ありがと」
2024/04/13
あなほりふくろう
いびつで塩辛いおにぎりの中にまるごとキウイってw 「おまえみたいな男がいるから立派な夢を見る!身の丈に合わない生き方だってできると勘違いする!」浅利ケイツの心が弱くて、情けなくて、そしてどうしようもなく「人間」だった。戦いの土壇場でヘタレる様に、なぜか他人事でない親しみを感じてしまったり。しかしグレンが倒されるとは思わなかったもので、仁も強引というか、無茶しおる(苦笑) もひとつ、p147挿絵、メイゼルのビキニ(特に上)がボディペインティングかと一瞬
2013/04/14
豪傑寺
再読。超おもしろく味わえた。ただ、ゆっくり噛んで読むために相当アゴの力がいる。地の文での日常・戦闘描写がかなりボリューム多くゴツいため(私には心地よいが)会話劇でぽんぽん進むラノベ好きな人にはまぁ薦めない。相変わらず濃厚な世界観&よくこんな感情を描くなぁと思えるぎっしり具合。相似大系が中心にあった2巻3巻では、互いに全く違うと思っていた者たちや反目しあった者たちが、どこかしらなにかしらふと似たものを見出だしたりする様が良い。「祝福あれ。汝ら皆、我に似たり。」余談だが例のおにぎりには、思わず電車内で震えた。
2015/07/25
シュエパイ
圧倒的な神・グレンと、どうしようもないほど小物な弟・ケイツの、二人の間に結ばれた相似弦が、雄雄しく世界に響き渡るのです。いつか人を殺さなければいけない少女と、殺させたくない先生の間にひかれた相似も、輝いてたのです♪あぁ、でもこの巻で本当に一番好きだったのは、人形師だったなぁ。顔の包帯を剥がれてから見せた涙と、鬼火からかけられた言葉の頼もしさが、ずっとずっと胸に響いています。
2013/07/09
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