推定少女 (角川文庫)
推定少女 (角川文庫) / 感想・レビュー
absinthe
健康的に中二病を患った中三少女の逃避行の物語。宇宙人か精神病者か不明な美少女と拳銃片手に大暴れ。銃を撃つは宇宙人が出るはで大騒ぎ。読んでいて気恥ずかしいのは良く描けているからだろう。成長の一時期、誰でもこんな風になったよね?子供から見る大人はうざい。頭ごなしに押し付けてくる大人、やたらと子供をおだてて共感する振りをする大人。どちらにも馴染めず苦悩する少女。感性が若くて伸び伸びしている。
2023/10/18
kishikan
ぼくには女の子の経験はない(が、男の子だったことはある)。だから、思春期の女の子特有の(というのがあるかどうかは別として)悩みはとんと分からない。でも中学生の頃、偉いと言われる人達から「君たちには無限の可能性がある」などと言われると、年々選択肢が少なくなり、それも常に競争にさらされ、毎日が戦争の僕たちの今を思うと、「何言ってるんだ」とこみ上げる怒りを堪えていた。「砂糖菓子・・・」もそうだけど、桜庭さんは、そんな思春期の子供たちの思いを描くのが上手い。SF、メタファー、いろんな要素があるけど感銘を受ける書。
2016/05/11
ナマアタタカイカタタタキキ
2Fのトイレの窓から例の評論家が顔を覗かせるシーンで、何が起こるんだ?と戸惑い、その後の展開は、先に読んだ『赤×ピンク』よりも多分に漫画チックな内容で驚く。私は普段読まないジャンルだけれど、これはSFなのか?しかし、等身大の15歳少女らの目眩く冒険の物語には変わりなく、読んでいると過去に埋めてきたティーンズの感性を掘り起こされるようだった。大人になっても結局、大人との戦いは続くし、どの辺りが子供と大人の境界線だったか、私には思い出せない。そもそもちゃんと大人になったのか?まさか私もいつしか電脳戦士の側へ?
2020/05/26
アッシュ姉
桜庭さんの本は読み終わると宝物に変わる。混沌とした思春期の少女たちをみずみずしく切りとった作品。友達や学校、進路や将来に漫然と不安を抱き、早く大人になりたくて、でも絶対なりたくない焦燥感を持て余す。周りの大人たちはもちろん、仲のいい友達にも打ち明けられない心の叫び。「いまこんなに苦しいこと、あとほんの何年かして大人になったら、忘れちゃうのかな?それで、いいわねぇあれぐらいの年の子、悩みなんかなくて、なんて平気で言えるようになっちゃのかな?」ああ、平気で言ってる大人になってしまったワタシ。
2018/09/11
Masako Karasawa
SF??意外と水前寺千春好きかも(*^_^*)最後のエンディングが3つもあって斬新だなぁーっと☆3番目のエンディングが一番好きかも☆1番とかもなかなか好きだったけど(*^_^*)
2013/03/27
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