鼓ケ淵 (角川ルビー文庫)
鼓ケ淵 (角川ルビー文庫) / 感想・レビュー
辺辺
古き良き時代のJUNE作品。ちょっぴりホラーテイスト。長唄と三味線を通じて友達となった攻と受。だけど、ある日突然受が失明してしまった、何があった?~という流れですが、男同士のアレを目撃するのと自分自身にもそういう性癖があるというのが衝撃過ぎて、精神的にヤられたらしい。この頃はまだまだピュアで良いね。攻も紳士的で良い感じ。最後はめでたく一緒になれて良かった。(まだBまでなんだけどね、笑)絵師・いのまたむつみさんのイラストも儚げな印象で内容にぴったり。同時収録のもう一遍は理解不可領域。カセット聴き直そうかな?
2018/07/22
ゆりこ
20年ぶりくらいの再読~と思ったら、これは未読でした。カセット(笑)で聞いたので読んだ気になっていました。挿絵がいのまたむつみさん。怖かったような記憶がありましたが、そうでもなく、しっとりした怪談風のお話でした。むしろ後味悪いのは後半に収められた「ガーデンセール」の方です。言葉の通じない外国人と行きずりから暮らし始め、ただ関係を持ち、何にもならない時間を過ごす男の話。現実から目をそらし一縷の希望を持つ男が、第三者から事実を突きつけられる場面に暗澹とした気持ちになりました。
2012/07/17
いち
知性を感じさせる、けれどどこか妖しい湿り気のある文体が雰囲気があってよかったです。 主役二人はどうしたらこんなに他人を真剣に思いやれるんだろうとこっちが考えてしまうくらい、お互いのことを一番に考えていたので、最後の結ばれるシーンでは本当によかったねとほっとしました。 けど、同時になぜかこの二人には一緒にいられなくなる日がくるようなそんな危うさ、脆さも感じられました。今の明るいBL作品に飽きてる人におすすめです。読んで
2010/10/19
ももいろきりん
前半の「鼓ヶ淵」は三浦しをんさんの「白いへび眠る島」を、後半の「ガーデンセール」は森茉莉の『恋人たちの森』を思い出させられました。いづれにせよ今どきのいわゆるBLとはずいぶん違いますよね。
2013/06/12
yamaha
BLにハマったきっかけのお話。何回か手離したけど、最近ようやくまたゲットできました。もう離しません!こんな雰囲気のある本は、最近なかなか見つけるのが難しい…
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