妖魔百物語 妖の巻 (角川スニーカー文庫 882-7)

Yossarian

TRPG（ゲーム）のセッションを下敷きにして書かれた小説として、特に完成度が高いもののひとつと思う。思うに、TRPGセッションを小説化するには、長編よりもこうした短篇やアンソロジー的なもの、民話や伝説、百物語的なものの方が向いているのではないだろうか。そこに目をつけたのは流石の一言。

shamrock

妖怪や不思議な生物は、人の想いから生まれてくる。人間のさまざまな感情や願いから生まれてきたいくつものモノたちのショートストーリー２１編。雑誌にて募集された投稿作も含まれるため、雰囲気や展開などバラエティに富んだ話が読める。一方で、統一感に欠け、好みは話によって大きくわかれるだろう。ただし、作品の背景としてＴＲＰＧが存在し、各話についてゲームに使用する為のデータや解説が述べられているため、アイディアブックとしても活用が可能。人によっては作品集という以上の価値あり。

2009/12/10

akiu

シナリオソースとして意外と使えそう。

2022/11/06