渡辺淳一全集 第13巻
渡辺淳一全集 第13巻 / 感想・レビュー
杜のカラス
日本の明治期における女優松井須磨子の一代記、この渡辺淳一という作家は、様々なジャンルの小説を書く。「遠き落日」の野口英世やこの松井須磨子の伝記である。素晴らしいものがある。当然のように、男女の愛欲もあるが、それほど所謂、いやらしさはない。須磨子にしても。「おかめ」とかあだ名されるように、絶世の日本風な細面てな感じでなかったであろうと思われる。島村抱月との不倫関係、過去の二度の離婚、奔放であったのか、たまたま結婚相手が、そんな男だったのか、事実はわからない。ストーリーもスムーズに流れ、よく詳しく調べている。
2022/09/29
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