歌集 さくらさねさし 角川短歌叢書
歌集 さくらさねさし 角川短歌叢書 / 感想・レビュー
kaizen@名古屋de朝活読書会
#水原紫苑 #短歌 #現代女性歌人展 なかぞらになすな恋とぞ泉湧きみづ飲みたまふ原爆の死者 十年(ととせ)まへ鴨川に見し白鷺が医師(くすし)となりて来たり候 浮舟のたゆたふ末は知らなくにおのれが髪をおのれ切りけり 同性を愛するけもの在りと聴き冬のくちびる水に寄せたり 水上ぐる老いたる薔薇(さうび)病みてのち初めてけふはベッドに坐る 船よ有情の大河をくだれと去りゆけるあくがれびとよわが分身は
2016/07/13
桜井夕也
「たまかぎるほのかに恋は始まらむ死して少年となりたまふ師よ」「同性を愛するけもの在りと聴き冬のくちびる水に寄せたり」「式三番日月星宿神をあふぐ瞳の後戸の夢」「姦通は神に始まりデコルテのローブに似たる雲泛きにけり」「永遠に宙吊りとなるピアノよりはかなきわれら遊星に炎(も)ゆ」「三日月の鉤(かぎ)ゆ垂りたるしろがねに紐もて首を吊る快楽(けらく)はや」「うつしみのオペラハウスに死のアリアいくたび響き焦がれむとする」
2015/01/18
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