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耳で考える ――脳は名曲を欲する (角川oneテーマ21 A 105)

耳で考える ――脳は名曲を欲する (角川oneテーマ21 A 105)

耳で考える ――脳は名曲を欲する (角川oneテーマ21 A 105)

作家
養老孟司
久石譲
出版社
角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日
2009-09-10
ISBN
9784047102057
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耳で考える ――脳は名曲を欲する (角川oneテーマ21 A 105) / 感想・レビュー

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やすらぎ

音楽と脳。人は耳で考える。脳は目より耳で感動する。映画で音と映像を同時に流すと音が先に聞こえ、少し遅らせるとシンクロする。目より耳が繊細である。…音のリズムは円。指揮棒は上下に振らず円を描く。音楽も人生も螺旋状に絶えず繋がっている。…いい音楽は楽譜の音符が綺麗。調子が悪いときは不安で音を重ね、楽譜が真っ黒になる。…あまりに独創的だと理解不能だが、聴き手の共鳴を求めすぎるのも本質ではない。音楽は永遠に完成しないもの。探し続けるから新たな世界が見える。そこから何が生まれるかわからないから音楽も人生も面白い🎼

2021/02/08

きみたけ

解剖学者の養老孟司先生と作曲家の久石譲先生の対談本。2009年9月発刊なので少し古いです。科学から哲学、社会学から人間、虫の生態まで例にとって、この世の成り立ちや人間と知の向き合い方など多岐にわたった内容。視覚を重視する社会、映像より音楽が先に脳に飛び込む仕組み、メロディーは時空の記憶装置、生きるためにリズムを揃える、現代音楽の歴史は脳化への道、人を活かし殺す音楽など。野生の感覚を取り戻せば失われた世界が見えてくるそうです。

2023/02/07

マリリン

耳で弾くという感覚はあるが、耳で考えるという事に興味を持った。言葉では表現できないのもが芸術。音楽と数学の関連性は積算作業だけではないかも。第二章『感性の土壌』は非常に面白い。個性は体...確かに。触覚・臭覚を刺激し人間を虜にした雌のセキセイインコが甘い声で囁く。 建築基準法に疑問を投げかけた崩れない皇居の石垣の話は特に。東日本大震災で多くの建物が崩壊し犠牲者をだした岩手で、個人避難所となった家を思い出す。どういう構造になっているのか興味がある。「なすべき事の意味」「顔がない音楽」「自分で動け」は納得。

2021/03/18

akira

新書。 養老先生と久石氏という自分にとっては小躍りするような夢の対談。それぞれに作品を愛する身であるが、本書において繰り広げられる話題の数々はビリビリするような刺激であふれていた。 なぜものをみて良いと思うのか。なぜ音楽を聴いて良いと思うのか。根本的な問題が非常に科学的に分析されていて感動した。目が認識する空間性と耳が認識する時間性。その逆がないという事実。そう、音楽というのは論理を段階的に説くという形であるとも言える。 「見て感動するより、聴いて感動する方がよっぽど多いんです」

2016/12/27

maya

養老孟司・久石譲両氏の対談。逸れまくった話題が愉しい。ひねた耳かもしれないが、ヒーリングミュージックやクラシックの名曲と言われる曲が必ずしも心地良いとは感じない。演奏者との相性があるのかもしれないが。好きだし無条件に心地良いのはいわゆる民族音楽。作為を感じるものも苦手。眼精疲労ならぬ「耳精疲労」もある。確かに呪いの言葉は到るところに溢れている(例えばバカ!死ね!等がそうらしい)。聴くのも見るのも心地良くない。言葉には気をつけないと。脳が欲するのは、「名曲」ばかりではなく心を解放してくる言葉かもしれない。

2021/03/20

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