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大人のための国語教科書 あの名作の“アブない”読み方 (角川oneテーマ21) (角川oneテーマ21 A 107)

大人のための国語教科書 あの名作の“アブない”読み方 (角川oneテーマ21) (角川oneテーマ21 A 107)

大人のための国語教科書 あの名作の“アブない”読み方 (角川oneテーマ21) (角川oneテーマ21 A 107)

作家
小森陽一
出版社
角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日
2009-10-10
ISBN
9784047102149
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大人のための国語教科書 あの名作の“アブない”読み方 (角川oneテーマ21) (角川oneテーマ21 A 107) / 感想・レビュー

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メタボン

☆☆☆☆ 小森陽一の著作からは「文学を読む行為についての根源的な問い」「テクストとしての作品論」を考えさせられて面白い。今回は「舞姫」のエリスの側に立った読み方の可能性(エリスが経済的な理由から豊太郎を誘惑した)、「こころ」における同性愛的視点、「羅生門」の天皇と院政の関わり合いと天皇から見た地理的な視線、「永訣の朝」のふたわん(雪と水、生と死)の二相性など、面白い解釈だと思った。特に高校生の時に「こころ」を読んで感じた微妙な違和感については、同性愛的な視点を差し挟んでみると、腑に落ちる気がした。

2016/02/17

しんえい

舞姫、こころ、羅生門、永訣の朝、山月記について述べられている。非常に面白い内容だが、実際の現場でここまで行う必要があるのだろうか。探究的学びの色合いが強いと感じる。

2019/07/31

PAO

高校の国語の授業で突飛な解釈をして先生を困らせていた頃のことを懐かしく思い出しました。そして、教科書通りの解釈でなくとも許される現在の自分に一種の解放感を味わうことができました。特に授業で読んだ時からずっと引っかかっていた「山月記」の一文「一流の作品になるのには…」について初めて納得がいく解釈に出会えたような気がします。更に阿部公房の「棒」や井伏鱒二の[山椒魚」なども取り上げていただければもっと幅が拡がったのではないでしょうか。尚、副題はこの本の価値を下げるだけで不要だと思います。

2018/03/30

もん

山月記の解釈はおもしろかったです。指導書の存在はやはり豊かな読みにはつながらないと思いました。誘導するような指導では、これからの時代、良い人材が育たないように思います。が、作品外の要素をどこまで授業に持ち込むかも考えなければならないと思いました。

2010/02/16

妖湖

図書館で借りた本。「永訣の朝」の( )を『春と修羅』全体から解釈するというのが、目から鱗だった。「羅生門」に関しては善から悪というより、優柔不断でその場の雰囲気に流されやすい下人という感じだったけど。「こころ」の切り取り方への疑問は同感。長編の一部だけを取り上げるのはとても難しく危ない。だだ、そこまで社会とのかかわりを強調するなら、作者自身の生き方との関わりが一切触れられないのはどうだろう。「舞姫」などもろ森鷗外の実体験が反映してるはずだけど。

2017/07/21

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