フリーメイソン ‐‐「秘密」を抱えた謎の結社 (角川oneテーマ21 B 131)
フリーメイソン ‐‐「秘密」を抱えた謎の結社 (角川oneテーマ21 B 131)
- 作家
- 出版社
- 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日
- 2010-05-10
- ISBN
- 9784047102279
フリーメイソン ‐‐「秘密」を抱えた謎の結社 (角川oneテーマ21 B 131) / 感想・レビュー
バズリクソンズ
その起源は中世ヨーロッパの石工の建築職人に由来することが冒頭から読書意欲を駆り立てる。古代最高の叡智に近づくことができた職人が建築に取り掛かる上で、地方から出稼ぎに来た際に住んだ場所がロッジの起源という説明も納得。それらの職人が煩わしい宗教争いからの隠れ蓑の役割も果たすため、フリーメイソン内は今の日本同様信仰の自由を決めていた点に現代まで歴史が続いている一要因だろう。そういった背景からこの団体が多くの秘密を公にせずにいる点があることも納得。1ドル札の謎然り、秘密を持った友愛団体は未だ多くの謎を残す。
2023/12/24
佐島楓
「ダヴィンチ・コード」を読んで興味を持ったので購入、読了。予想に反して、「秘密結社」という悪のイメージから喚起されることがらよりも、もともと世界を善くするために設立されたグループであるということ、カトリックとプロテスタントの軋轢から生じたものでもあったこと、アメリカとの深いかかわりなど、知らないことが続々出てくる。どこまでが本当なのか? ほかの文献にもあたってみたい。
2012/08/13
evifrei
フリーメーソンの誕生の歴史から始まり、世界各地で如何にして興隆していったかを詳述する。フリーメーソンもまた独自の時間軸のみに依って立つものではなく、世界の歴史の大きな流れとは無関係にいられなかったことや、教会権力に大きな影響を受けながら存在したことに興味をもった。元々が石工集団のギルドから発生したものなので、必然だったのかも知れないが、儀式的な要素の強い建築をもつカトリックと簡素な(石のあまり必要でない)プロテスタントではフリーメーソンとの関わりが異なっていたという点は「成る程!」と面白い驚きを抱いた。
2020/06/09
可兒
本筋より荒俣先生の小ネタの方が面白い、いつもの荒俣本のような感。「謎の秘密結社フリーメイソン」像の作られ方は興味深かった
2011/07/25
wasabi
「革命時代に突入し、政治にもかかわらざるを得なくなったヨーロッパやアメリカのフリーメイソンは、個人の立場によって『敵』にも『味方』にもわかれることができたのである。わたしたちが、フリーメイソンの歴史と考えているものは、じつは個人個人の活動史のバラバラな集合なのだ」フリーメイソンにまつわる陰謀論の類はこれ、特に後半の一文がほぼ結論かと。本書のサブタイトルの「秘密」が括弧付きなのがポイントで、フリーメイソンの秘密の中身が問題なのではなく、長年口外されていない秘密を持っていることそのものが重要って事。
2015/04/19
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