も女会の不適切な日常3 (ファミ通文庫)
も女会の不適切な日常3 (ファミ通文庫) / 感想・レビュー
ひめありす@灯れ松明の火
レイヤー構造の世界。多重に重なった世界に僅かに紛れ込む異物。誤って垂らされたインクが徐々に世界の上下に浸透していく。何度も同じ周期で音の飛ぶCD。油染みがついた分厚い本。何度でも蘇る遮断機と遠い汽笛の音。雪の記憶。繰り返し巡る悪夢。ロメオとジュリエットは、何故幾度も毒を呷ったのだろう。仮死の秘薬だと、何故互いに告げなかったのだろうか。そこに一片の、憎悪はなかったのか。何度毒を呷っても死なない、やり直しのきいてしまったこの日常。僕らはその、不適切な日常を『不適切だ』と言いながら、それでも笑い、受け止めていく
2013/02/03
コリ
個人的には超お気に入りだったので予想以上に完結早くて残念。〈も女会〉のメンバー達の賑やかなやり取りがこれで終わりなのは寂しいなぁ…。まぁ内容は面白かったので良しとしますか。このシリーズは「花輪廻が十和田愛を取り戻す」物語。うん、間違っては無いハズ。内容はネタバレ避けたいので多くは触れない方向で。とりあえず海冬先生の描くヒロインは魅力的。「しゅ…終身刑に決まってるじゃない。一生かけて、償ってもらうわ」重くて面倒臭いけど、そんな所も妙に可愛いツンデレな愛が自分も大好きです(笑)
2012/11/07
あなほりふくろう
幾星霜の時を重ねて、どれほどの絶望を抱えて愛を守り続けたクーロ先生に、暁美ほむらが重なって見えたのは気のせい?その果てに他人に希望を託すその辛さってもう計り知れないのだけど、p260~のラブシーンに娘を嫁に出す父親のような慈愛のような?が感じられて、世界がぱあっと光に包まれたようなラストを迎えてくれました。リンネ「僕の気持ちはもう、きみに伝わっているじゃないか」もすごい殺し文句じゃないか。いや、見事なハッピーエンドでした。機会みて機巧少女も読んでみよう。
2012/12/01
東西
リンネさいてーw 2巻ではクーロ先生の設定に釈然としないものを感じていたら、今回ですっきり きれいに終わりましたねー
2013/01/20
shin
愛のいるも女部でリンネがいきなりハーレムキングだったり、謎の少女ヒカルも加わった不適切な日常を送るも、愛の自殺をきっかけに彼女を取り戻す戦いが決着に向かう3巻。気持ちよく翻弄される展開に先が気になりっぱなしでした。異次元で独り愛を護ってきたクーロの嘆きにやりきれなさを覚えましたが、彼の絶望を包み込むような希望と、次元の壁を越えてようやく伝わった愛への想いが印象に残ります。一番の不幸を回避するために何度も書き換えられた日常は不適切だけれど、それを肯定できる程の幸せが伝わってきてホッとひと安心したお話でした。
2012/11/09
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