あの日からの憂鬱 (ビームコミックス)
あの日からの憂鬱 (ビームコミックス) / 感想・レビュー
ぐうぐう
震災をいち早く漫画で描いてみせたしりあがり寿の、そのときの心境は「逃げない」という一言だったのではないか。漫画に一体何ができるのか、その実践は、まず「逃げない」という行動からしか始まらない。やがてそれは、『あの日からのマンガ』という一冊の本にまとめられる。本書『あの日からの憂鬱』は、その続編的内容だが、しりあがり寿の「逃げない」があの日から現在に至るまで、ずっと続いていたことの証しとしての一冊でもある。あの日から今日で4年。変わったことと変わらぬこと。喜びと憂鬱。(つづく)
2015/03/11
gelatin
★★★ 全然好きじゃないんです、しりあがり寿(の漫画)。でも、真面目に逃げずに今も取り組み続ける人として敬意を。こないだ読んだいとうせいこう『想像ラジオ』もそうなんだけど、考えたり悩んだり無力感に苛まれたりする権利がない気がするのを払拭されたいというか。しりあがり寿はもうヒゲのOLみたいなのは描かないのかもね。
2015/06/13
kasukade
3.11で一番被害を受けたマンガ家かもしれない。直接被害にあってないと考える僕らとずっとに被害の真っ只中にいる感覚を持ち続けている、しりあがり寿さん。その鬱勃として完成がマンガによく出てて読んでて辛いけどそのまとめられないごちゃ混ぜの感情が溢れ出る感じがたまならく好き。だからすんなり読めちゃった。3.11の意識ってどうすりゃマシになるのかねえ。僕はバカだし自分良ければな底辺人間だからそこまで悩まず今が常に精一杯だからこういう葛藤する人もいるんだなと驚きました
2015/06/14
なん
「あの日からのマンガ」続編。311で失われた日常がどんどん戻ってきて「忘れていく不安」について描かれているようだ。あの気持は新型コロナ感染症第5類移行でも追体験していたような気がする。
2024/10/19
さとさとし
あの日からのマンガは、なんか賞を取っていたので読んだが、こちらの方はこんなの出てたの知らなかったレベル。 発売2015年。3.11から、4年も経つとまあみんな関心ないよね。っていう感じの風刺マンガとかいろいろ載ってる。 印象的だったのは放射線を漫画記号を考えるという奴と、原発とは直接関係ない人間から差別を受けている平足族の話。
2023/04/29
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