乙嫁語り 12 (青騎士コミックス)
乙嫁語り 12 (青騎士コミックス) / 感想・レビュー
yoshida
中央アジア、ペルシアに流れる穏やかで平和な日常を描いた12巻。大きな出来事は起きないが、こうして平和な日常を読んでいるだけで、とても穏やかな気持ちになれる。アミルやカルルク、パリヤさん等の懐かしい面々の日常が読めて嬉しい。この平和な日常が、特にイランや中国寄りの国々は崩れる未来があると思うと、何ともやるせない。産業革命や科学、医療の進歩により私達の日常は便利で快適になった。しかし、本当の意味での豊かさや、文化の多様さは喪われてしまったと思う。そんな郷愁を呼び起こす魅力を持った作品である。次巻が楽しみです。
2019/12/16
佐々陽太朗(K.Tsubota)
相変わらずの緻密な画。これまで森さんの描く民族衣装に感心しきりだったが、今巻では「髪」が凄い。それこそ第八十一話が「髪」と題した逸話である。よくもまあここまで見事に描けるものだ。 「何もやることがない一日」を描くなど、事の無い日常が過ぎて行くがそれがかえってロシアの南下政策の不穏な影を強調しているように感じるのは私だけか。スミスとタレスの前途に幸あれと願う。 それはそうと応募者全員にあたるという【ハルタ豆文庫】は5冊すべて是非とも手に入れたい。早速amazonのサイトをポチッとしてしまったぞ。
2019/12/25
ネギっ子gen
最初の二話は、暇を持て余す嫁たちを描く。冒頭は、狂言廻し役のスミスの「ヒマですねぇ……」から始まる。シーリーンに字を教えるアニス。この姉妹妻は仲がいいね。刺繡が苦手なパリヤ、布支度をしなければならないが、家で一人黙々とやるなんて「無理だ!気持ちがもたない!」と。頼みの綱のカモーラは発熱。かといって、他のみんなとは話の輪に入っていける自信がない。で、困った時のアミルさん。向かうのだが、一人のお留守番でつまんないアミルはついウトウトと。アミルがいないと思ってたのに会えた時の、その間のパリヤの感情表現、ナイス!
2019/12/30
まろんぱぱ♪
其々の日常の穏やな時間が描かれる。スミスの旅はその道程を逆になぞる、行きと違うのは横にタラスがいる、そして写真という「時」を切り取る道具。タラスの浮かべる表情は、哀しみ?慈しみ?戸惑い?不安?でも、スミスの何ということのない呼び出しに頬を染める表情も見せる。ペルシャでのアニスとシーリーンとの3人の語らいの時間が、タラスに自分を語る場と新たな世界と違った文化を引き合わせる。写真機の操作といい、タラスの聡明さが際立つエピソードが目立つ。女性の行動が抑制される中、湯場で女たちとアニスの交友が広がってゆく。
2019/12/15
exsoy
旅の折返し。最初に会ったアミルとカルルクに再会するまでは後何巻かかるのか。タラスさん綺麗だわ。
2019/12/17
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