帝都物語 6 不死鳥篇 (カドカワノベルズ 78-6)
帝都物語 6 不死鳥篇 (カドカワノベルズ 78-6) / 感想・レビュー
ヨーイチ
この巻は終戦後の被占領時代。冒頭で屍解仙・若返り?の術が出てくる。この言葉、小生はゲームで知った。ホラー趣味満載で好みではないが好きな人はそれなりに。東京の各地に建つ銅像(西郷さん・楠木正成とか)が巨大な悪霊を鎮めていたって設定が面白い。日露戦から戦前にかけて銅像が沢山作られ、それが供出とGHQによりあらかた消滅したって経過は初めて知った。ヒロインの住む同潤会江戸川アパートが飯田橋の近くにあったってのも初耳。江戸川区だと思っていて「なんであんな田舎に」って長い間疑問だった。戦前のハイカラの象徴。
2019/05/02
花乃雪音
魔人加藤復活。前巻の二・二六事件から時代は進み第二次世界大戦後の帝都ではなくなった東京だが、加藤は戦争の荒廃ではあきたらず、さらなる東京の破壊を目論む。辰宮雪子と平岡公威(三島由紀夫)がこの先の話を進みていく模様だが、この帝都物語においてどのような経緯でミシマはあの事件に至るのか期待させてくれる。
2019/05/11
伊吹
屍解仙となり若返った加藤が帝都を崩壊させるために日本に帰還する。帝都を守護する大地霊の正体とはなんなのか。それにしても大川周明のもとに現れる怪異は気持ち悪い。
2018/01/23
Matsumouchakun
この物語の主人公は加藤保憲なのか。彼が破壊したい東京はどうなれば達成したと言えるようになるのか。震災や戦争での爆撃でも満足できないなんて。それにしても三島由紀夫まで登場するのね。
2017/03/15
ybhkr
文庫版がなかなか返却されないのでカドカワノベルズで。魔術解説がないかわりに丸尾末広の挿し絵が満載。想像以上に不気味ですてき。加藤が嶋田久作よりイケメン。わたしの中で加藤=嶋田久作ゆえ。戦後の日本の混沌、初級メンバーがかなり退場し、文豪スレイドックス感がなくなる。三島もまだ三島以前。恵子と加藤が帝都へ。物語は新章へ。露伴亡き後、娘の文さんが参戦したらちょっとおもしろかったかも。富士笛からの由佳理木瀬きり入り。なんやかんやで長年の苦しみから解き放たれた辰宮兄妹の幸せな場面で終わってよかった。次巻からは文庫本。
2016/12/21
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