スターティング・オーヴァー (メディアワークス文庫)
スターティング・オーヴァー (メディアワークス文庫) / 感想・レビュー
K
順風満帆な1週目の人生を突然10年前からやり直すことになった主人公の物語。この著者の作品はどうしようもなく歪んでる印章が強いが、だからこそ現実味を帯びて感じられる。綺麗事を並べるだけのハッピーエンドとは一味違って...周りから見ればどん底の不幸だけど、"そこ"にいるからこそ気付ける幸せっていうものが確かに在ると思います。2週目の彼が1週目の記憶に囚われながらもそれを手にすることが出来たのは正に「不幸中の幸い」でした。..話は変わりますが、作中で披露された歩く速度に関する彼の持論には頷かされました(笑)
2018/06/28
なこ
三秋さん初読み。これは初めて体験する世界観!暗さの中に進んで行くような感覚があり、このまま落ちる一方かと不安を感じていたら、ほんのり温かさを感じる光が少しずつ見えてきた。「反撃開始」…この言葉が私の気持ちを前向きに引き上げてくれた。 それと三秋さんの言葉の使い方や言い回しが良い意味で独特で良かった♪面白かった〜、他の作品も是非読みたい!(^^)
2016/11/16
た〜
三日間の幸福の著者のデビュー作ということで。面白くはあるのだけれど、終盤までの一人芝居のような文体がなじみにくくてなかなか読が進まない。でもラストが近づいて他の人とのつながりが出てきてからは一気。全体の雰囲気は良くも悪くも三日間の幸福と似ている。
2014/11/02
hisato
過去に戻って、もう一度人生をやり直すといった感じの話ですが、『やり直す』とはちょっと違うストーリーです。三秋さんの作品の登場人物は、序盤はイマイチ好きになれないものの、読み進めていくとだんだん愛着が湧いてくることが多いです。捻くれたような表現が多いのと、設定や世界観が現実離れしてるからでしょうか。それでも読んでいて面白くなっていくのは、その中で登場人物の心理描写がとても分かりやすく読めてしまうからなのかもしれません。本作については、主人公よりもヒイラギよりも妹が一番のお気に入りキャラでした。
2017/01/07
相田うえお
★★★☆☆22093【スターティング・オーヴァー (三秋 縋さん)】『これは、二十歳の誕生日を迎えた僕が、十歳まで時を巻き戻されて、再び二十歳になるまでの話だ。』なるほど、だからスターティングオーヴァーであって、ジョンレノンの素敵な曲が流れてるのね〜。いや〜、作品内にありましたが、二十歳の知識のまま十歳の環境で生活するっていうのは苦痛でしょうね。(名探偵コナンはどうでしたっけ?)っていうか、二度目の人生が一度目よりも酷くなるってのは辛いな。本作品、謎なストーリーでしたがラストで『お!そうきましたか!』と。
2022/10/11
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