倉本 倉田の蔵出し
倉本 倉田の蔵出し / 感想・レビュー
海猫
文章の勢いがひたすら気持ち良く一気に読んでしまう。内容をきっちり読めてない気もするがライド感が味わえたので良しとする。そして、いろんな意味で切ない。まず、私は最近アニメをよく見るようになった人なので出てくるタイトルの作品をあまり知らず終わってしまった祭り感が先にきてしまう。あとアッパーな語りの隙間に見え隠れする物哀しさ、諦念が精神的にくる。これは私が読んだタイミングの問題ではあるが。特に第三章「俺とラスト・ラブ」はドキドキするし胸が締め付けられる。良質の恋愛小説のごとし。そして全編に溢れるオタク魂。
2014/11/18
緋莢
ボーナス300万円が買い物で一か月で消え、イベントで 招待されて行ったアメリカで「女神」と出会い、次世代メディア、どっちを買うべきか迷った時の正解は「両方買う」。アニメやゲームのシナリオ、漫画の原作、小説など多方面で活躍する著者の誰にもマネできない日々。
2017/11/08
いもせやま
脚本家・小説家の倉田英之の2008年までのエッセイ集。倉田といえば『大運動会』や『R.O.D』シリーズの原案で有名な…と言っても平成生まれの人はわかりにくいので、とりあえず今やってる深夜アニメの脚本家の人です。彼の生き方は、20代のオタク男子には理解しがたいであろう、昨今減少気味の超消費型オタクというもの。ボーナス300万もらったら速攻使い切る、2年間で使ったDVDの購入額1014万円など、その浪費癖には唖然とさせられるが、表紙の氏の部屋をみると納得。この収集癖こそがオタク趣味の原点といっていいでしょう。
2014/08/18
Sleipnirie
アニメ脚本家(あと作家)の倉田英之の書いたものを集めたもの。 二次と映画とDVDこよなく愛し、えらくハイテンションギャグっぽい文章でいろいろ笑えて面白い(平野耕太のTwitterとか『以下略』にちょっと近い)。 90年代~2000年代にエロゲ雑誌『PCエンジェル』に連載してた近況、R.O.Dチーム(+和月伸宏等)と向かったアメリカのアニメイベントのこと、二次至上主義なのに、かなり似てる読子コスの外国人女性に一目惚れしそうになったこと、DVDは観れるだけでなく買える物と、購入したDVDとの関係を書いたこと。
2015/09/17
wasabi
DVD購入日記「俺とDVD」が痛快。「BOXは一枚と数える」は名言。読んでるとこっちも散財したくなってくる。「『なんかソレってメーカーの思うツボなんじゃない?』と思う方もいらっしゃると思いますが、むしろメーカーは“俺に買わせるために”手間暇かけてデジタルリマスタリングしたり特典探してきたりコメンタリー録ったりと、馬車馬のように働いておるわ!と高笑いしてやりましょう!」
2014/08/15
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