物語の命題 6つのテーマでつくるストーリー講座 (アスキー新書 167)
物語の命題 6つのテーマでつくるストーリー講座 (アスキー新書 167) / 感想・レビュー
nizimasu
物語の命題や共通項というのはほとんどジョーゼフキャンベルの神話の分類で言い尽くされているのですがそれを神話学の理論と結びつけて日本ならではの折口信夫の「貴種流離譚」や山口昌夫の周縁の理論なんかとで理由づけをしたりしていて中々にスリリングな議論でありました。
2016/02/14
ジョン
著名な作品を抽象化し、抽象化したテーマ=命題から新しい物語を作っていこうという指南書。こうして抽象化された命題を見ると、いろいろな作品のことを思い出す。やはりジブリや手塚治虫といった有名どころを使っているのが嬉しい。ある程度知っている作品じゃないと例題を見てもいまいちピンと来ないし。面白かった。
2017/09/04
Koki Miyachi
物語を6つのテーマで分析的に解釈するストーリー講座。マンガやアニメを中心に話は進む。知っている作品はいいのだが、知らないと話についていけないのがツラかった。マンガやアニメの知見をもう少し拡げねばと反省。
2015/09/04
Takayuki Oohashi
再読しました。やはり、現代の作品と、過去の作品を行き来する大塚節は健在でした(笑)一つの作品からいろいろな命題が引き抜くことが出来るということが、やはり大塚さんの得意分野なのかな、と思いました。ロトマンや山口昌男、折口信夫など、今の僕たちが読んだら難解な理論を、今の僕たちの創作に置き換えて、書いているところが素晴らしいと思います。僕も大塚さんが引用しているプロップの著作を借りて読もうと思ったのですが、図書館に無かったのが残念です。
2015/03/27
鷹図
「物語」に組み込まれた「テーマ」とは、果たして作者固有の資質に由来する、いわば神聖なものなのか。否、テーマのデータベース化は可能である。というのが本書の「テーマ」。例としていくつかの作品からテーマ(作中では「命題」と名付けられる)が、参考文献や類似作品との比較から導き出される。重要なのは抜き出された命題を元に、実際に物語を作ってみる事と著者は言う。つまり「テーマ(命題)」ありきで「ストーリー」を作りましょう、という創作論なわけだが、むしろ読書論として刺激的な一冊だった(続く↓)。
2011/06/09
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