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トパーズ

トパーズ

トパーズ

作家
村上龍
出版社
KADOKAWA
発売日
1988-10-01
ISBN
9784048725125
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トパーズ / 感想・レビュー

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キク

SM風俗で働く女性達を描いた短編集。自選小説集では「他者を探す女達」という巻に収められている。スノッブで変態の男達と、自分の何かを差し出す女達。SM風俗では挿入は行われない。差し出すものは羞恥心やプライドであり、得られるものは金銭や他者や世界との関係性だ。追い詰められた男達は部屋に引きこもるけど、女性達は外部に出ていこうとする。すごいリスクを負って他者に出会おう女性達に圧倒される。そのリスクと行動は、僕にとっても大事なのかもしれない。ここ最近は、へたすると「いかに出会わないか」とかやっていた気もする。

2023/10/20

催涙雨

水商売の女性をテーマにしたセックスに関する短編集。どれも通常の域から逸脱したアブノーマルな内容ばかりで卑猥さを感じる余裕もなく渇いた笑いがでる。そういった立場の女性の視点を通した作品であるという点を活かしてか彼女らの地金が文体にも反映されている。その暴力的なまでの表現力とそれによって生じる彼女らのストラグルの説得力は、文学的な意味合いでの旧弊をぶっ壊すような特殊さの現れのようにも見える。好きか嫌いか問われれば嫌いとしか答えようのない作品ではあるが、眠らない都市にこだまする遠吠えのような不思議な魅力がある。

2019/03/11

djーtwellb

世間一般では、闇の日の当たらない夜の世界そこにスポットライト当てた作品。私には非常に共感できた作品。でもこういうの嫌いな人多いかもね。女性という素晴らしい存在を敬う気持ち。改めて見つめ直した。

nonpono

読書って自由だよね。昔は映画も自由だった。R-18はいつから出来たのかな。多感な中学生のときに読みました。トパーズの指輪を見たくなりました。大学に入り、「源氏物語」のゼミで知り合った、大好きな女の先輩が、どこで手にいれたのか、自作なのか、今になって謎ですが暑中お見舞いに、わたしは何もこの本について語ってないのに、「トパーズ」の写真の葉書をくれたときに心臓を突かれました。わたしの何に感電したのか、もうすぐ50歳に近いから、再会したら聞きたい。性癖とかそんな言葉は知らなかった、けど、凄いと震えを感じました。

2024/11/23

ぱぱみんと

風俗に来るクレイジーな男たち。客の相手をする女性たちの中には、ここで描かれたような、心がこわれた人もいると、私の知り合いが言ってくれた。風俗の現場で、心がこわれていない女性たちは、どんな思いで働いているのだろう。

2020/12/27

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