八月の博物館
八月の博物館 / 感想・レビュー
Aya Murakami
図書館本。 夏といえば夏休み、夏休みといえば少年の物語ですよね。 博物館を展示する博物館…。博物館を紹介したカタログ雑誌のようです。地域のミニコミ雑誌の裏とか載っていそうな感じですね。通院先にそういうの置いてありました。 そして博物館は後のデパートにも参考にされたのだとか…。博物館とデパートは意外な組み合わせでした。そのうちコンビニ風博物館とかもできるかも?母曰くデパートは下火らしいので。
2018/08/22
ちょき
やっと読めた。2000年の冬仙台に仕事で出かけた先で購入し読みかけのまま忘れてきた小説。小説の中の美宇も亨もあの時のままの姿で私を待っていてくれた。パラサイトイブで一世を風靡し時代を席巻していた作者がミトコンドリアや脳細胞だけじゃないよと純文学にも挑戦したという記念碑的な作品。ストーリーも練りに練ってこねくり回して相当に難解ながらもなかなかに読ませる内容。特に本作はエジプトが中心で時代考証や登場人物など下調べに余念が無いのはいつもながら。作中に小説家としての自分を投影しており小説論としても読める。
2016/06/16
七色一味
読破。理詰めの語り口調と入り交じる様々な時間軸が煩わしい。少年期の、真夏の一刻垣間見た不思議な博物館だけに主題を絞り、ジュブナイルとして書いていれば傑作になったかも。
2011/09/30
ちょこまーぶる
初めての作家さん。何故か読みづらくて苦労した本でした。時代背景や話の展開に付いていけなかったし、翻訳本を読んでいる気分になりましたね。個人的には映像の方が理解しやすかったと思ってしまいました。
2013/08/03
烟々羅
わたしは純文学という言葉を3つの異なるジャンルを包括したものと感じているのだな、と読みながら思った。ひとの普遍を描き切れている文藝、ことばの並びの美しさに価値のある文芸、そして書いている自分という存在について分析する側面をもつ私小説。 本作はエンターテイメントの書き手としてデビューした瀬名氏が、ブンガク方面から僻み交じりの評論を受けたのに対し、真摯に対応した経緯を示す私小説であると同時に、エンターテイナとしての矜持を両立させようとした結果だと評価する。調べると本作以降の瀬名作品未読とわかり、変遷に興味が。
2016/12/03
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