聖なる黒夜
聖なる黒夜 / 感想・レビュー
とも
★★★★★警察組織、やくざ、バイオレンス、夜の世界、冤罪、性、銃、薬、売春と、犯罪の要素オンパレードのなか、刑事麻生龍太郎他、素人、玄人が相まみえ入り乱れながらも、緻密なプロットと人物のバックボーンと描写、リアリティと迫力。ミステリー部分はおおよそ想定できるものの、そんなことはどうでもいいほどに圧倒させらる作品に仕上がっている。とにかくは、読んでみるべし。
2016/07/30
キムチ
ず~んとくる内容。人生?職業・恋愛小説?何れともつかないけど、ねっとり感120%濃すぎて、長すぎて読んでる期間、世間を見る目が色眼鏡と化してしまった。・・モノトーンで。バレンタインの夜・・彼らを狂わせたゲイ・ヘテロ・ホモ・・解らないことだらけで、その目を通してみた男女間の機微が理解できない。まして麻生は警察の者、陽子は看護師・・更に、路子・富美子等々一歩踏み誤った途を辿り続けたがゆえに運命の歯車がギシギシ動いて行った感想。コアは、やはり練☆縦と横の時系列が行きつ戻りつする構成が彼の塑像を浮かび上がらせる。
2018/03/15
さっこ
RIKOシリーズのスピンオフ。警視庁の麻生と山内錬が主人公。悪魔のように悪賢く美しい山内錬。十数年前に麻生が逮捕した彼は男妾あがりのヤクザとして麻生の前に現れる。複雑に絡む人間模様、そして転落して行き着く先。二転三転しながら場面が展開しとても面白い。根底にあるBLが軽い作品としてではなく切なさをより際立たせていました。花咲慎一郎シリーズにも山内錬は登場するのだけれど、本当に山内錬は魅力的に描かれています。
nonpono
タイトルに何故だか惹かれて大昔に図書館でかりた。わたしに著者の柴田よしきを教えてくれた本。聖夜にチョコレートまみれになった練が死のうとした小田急線の参宮橋の駅名がこびりつく。そして、練を拾った韮崎。そう、ヤクザの韮崎が殺されたことから始まるドラマ。主人公は、この事件を担当する麻生龍太郎。練と龍太郎の過去の因果。もう後から読むと張り巡らす伏線に驚く。だけど、初めて読んだときは、伏線よりそれぞれの抱く情念のようなものに呑まれる。わたしが図書館で読んでから文庫化を待ちすぐ買った本。わたしにしては非常に珍しい。
2024/10/17
momi
ふぅ〜〜。分厚〜い!!二段の672ページ読み終わりました!「花咲慎一郎シリーズ」「RIKOシリーズ」に登場する「練」と「麻生」に会いたくて…。この二人のことが気になるなら読むべきです!!今まで分からなかったことが繋がっていきます…。二人の出会い、そして…落ちていったきっかけ…。運命が狂ってしまった瞬間…。あの日から「練」は壮絶人生を歩いてしまったのですね!!凄まじい世界です。いびつな愛。同性愛。激しく…重く…いろんな想いが絡み合う作品です!
2013/08/23
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