チョコリエッタ
チョコリエッタ / 感想・レビュー
ぶんこ
高校の映画研倶楽部の知世子さんは6歳の時に父親の運転する車で事故に遭い、母を喪う。 父は残された知世子さんの事をかえりみず、父の妹に育てられる。 喪失感は分かるのですが、叔母さんに甘えすぎかな。 そして先輩との撮影場面も含めて、この小説全体から感じたのは、高校・大学等の映画研で素人が創る映画そのもの。 文としてよりも映像が浮かんできました。
2015/03/26
キラ@道北民
大島作品で読み落としていた1冊。愛犬ジュリエッタを亡くし、チョコリエッタという名の犬として過ごしたひと夏の物語。映画研究部の先輩と撮ったビデオも、チョコリエッタになった知世子もわかったようでわからない。だけど、大島さんの描く空気感が、生きにくい一時期をキラキラしたものに見せていたような気がした。
2017/04/05
おかだ
読み終わった時はふ~んって感じだったんだけど、ジワジワきてる。どうしようもなく不安定で先の見えない苦しい時期を漂うような。読んでいて心もとない浮遊感を覚えた。先輩と一緒に映画を作りチョコリエッタを演じるひと夏がとても瑞々しく描かれている。森川葵さん・菅田将暉さんで今年映画化されていたらしい。キャスト凄くハマってるな。DVDで観てみよう。
2015/11/27
じゃすぽ
高校生ぐらいの年頃ってなんでこんなに不安定なんだろう。何者にもなれなくて、何者にもなりたくなくて、自分でいたくもない。揺れる自我と、詩のような心情。モノクロの世界を読んでいる感覚。夏休みの経験がチョコリエッタの心に色をもたせてくれたと思いたい。
2015/08/18
花花
かわいらしさを想像していたけど中身は結構切ないお話でした。本を開くとすぐにジュリエッタ・マシーナの写真。映画「道」の映像を思い描きながら読んでいました。「犬になりたい」知世子がしばしチョコリエッタになれたひと夏の日々。なんてことはない短めのお話だけど読んでいる間深くこの世界に入り込んでしまいました。ステキな作品。
2011/09/12
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